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図表4は、「デッドスペース」であるリビング階段の下に、テーブルや椅子を置いて、テレワークスペースを設置してみた様子です。階段の周りには、筋交いなどがはいった、構造体になる強い壁が多く存在します。そのため、例えば、机の脚を取って、壁で支えるカウンターテーブルを設置することもできます。構造体の壁に複数の金物でカウンターテーブルを留め付けることにより、耐荷重も高く、しっかりしたテーブルになります。また、脚がないことで掃除も楽になり、スッキリした印象のテレワークスペースにすることができます。

オンライン会議用に寝室は理想的だが……

③寝室に造る方法

寝室などの広くない個室にテレワークスペースを造る場合、気を付けなければいけないことが2つあります。それはベッドの位置とエアコンの位置です。図表5はクイーンサイズのベッドを置いてある、広さ6畳ほどの寝室の様子です。代表的なレイアウトは、このように、ベッドの反対側に、壁に向けてテレワークスペースを造る方法です。このレイアウトは、広さや動きやすさからいうと、理想的です。

しかし、オンライン会議などのときには、仮想背景で部屋の様子を隠していても、カメラの角度や不具合などで、夫婦のプライバシーが映ってしまうという欠点があります。また、エアコンの位置も問題となります。エアコンの風は、冷気は水平に吹きだし、暖気は垂直下に吹きだした方が、1番効率的に部屋を冷暖房できます。しかし、図表6のように、エアコンがデスクの真上にくるため、暖房時のエアコンから垂直下に吹きおろす暖気が、デスクを直撃してしまいます。また冷房時には、水平に吹きだす冷気がベッドを直撃し、部屋を冷やすためには寒さを我慢しなければなりません。

ベッドのヘッドボードを利用する

そこで、考えられるレイアウトは、図表7のように、ベッドの向きを変えて、ベッドのヘッドボードを利用する方法です。ベッドのヘッドボードと、背中合わせにテレワークスペースを造ることで、カメラは壁の方を向き、プライバシーが映り込むことを防ぎます。また、エアコンから吹きだす風を避けることで、冷暖房時にエアコンから受ける影響を、少なくすることができます。