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撮影したフィルムに映っていた母の秘密…スピルバーグ監督の“原体験” 「フェイブルマンズ」を採点!

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〈あらすじ〉

 幼い頃、両親に映画館に連れて行かれて以来、映画に夢中になったサミー・フェイブルマン(ガブリエル・ラベル)は、8ミリカメラを使い、自ら作品を撮り始めるように。音楽家でピアニストの母(ミシェル・ウィリアムズ)は息子の映画作りを応援するが、科学者の父(ポール・ダノ)はただの趣味と軽んじていた。

 ある夏、サミーと家族は、父の親友ベニー(セス・ローゲン)とキャンプへ行く。そこで撮影したフィルムに映っていた母の秘密にサミーは葛藤する。そしてIBMに転職することになった父と共に、一家はアリゾナからカリフォルニアへ引っ越すが……。

〈解説〉

 スティーヴン・スピルバーグが、映画監督としての原体験と家族との関係を綴る自伝的作品。第95回アカデミー賞で作品賞ほか全7部門ノミネート。151分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆映画好きの両親(P・ダノも今や父親役か)が楽しく英才教育をしたようなもの。主役少年の風貌に、いささかの異和感。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆あれほどのストーリーテラ―も、自伝の罠を避けられないのか。自画像が甘く、家族や摩擦の描写にエッジが足りない。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★思いのままに生きる主人公サミーの真っすぐさと様々な困難に前向きに対処する行動力が楽しい。優しさに満ちた作風。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★ガチで巨匠監督が放った「生涯の一本」。その他大勢の自分語りとはレベルが桁違い。『桐島~』に酷似した泣き所にも震える。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★★単なる自伝的映画の枠を超え、映画と愛、親と子の感情の脆弱性がこの映画の芯を強くしている。光の中の母が美しい。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

『フェイブルマンズ』(米)
3月3日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
https://fabelmans-film.jp/

撮影したフィルムに映っていた母の秘密…スピルバーグ監督の“原体験” 「フェイブルマンズ」を採点!

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