徹底したパイオニア精神で、美容機器のスタンダードを更新し続け45年。美容機器の変遷そのものとも言える、革新に満ちたヤーマンの歩みを振り返る。
※この記事は#1から続いています。
「既にあるものは作らない」がモットーの発明家魂

ここまで見てきたヤーマンの歩みには「日本初」が極めて多い。と言うより「既にあるものは作らない」がモットーの「発明を生業とする企業」だからこそ、必然的に未開拓であった家庭用美容機器のカテゴリーで名を馳せることとなった、ということ。そこで左表にヤーマン前期の開拓の歴史を列挙してみた。まさしく美容機器の黎明期を支えたのがよくわかる。結果としてヤーマンがその下地を固め、いわゆるハンディータイプの美容機器が一気にポピュラーとなるのは、2000年代以降となるが、ここから先の〈ヤーマン後期〉は、あまりに多くの機器が毎年のように発表され、詳細を列記できない、そう理解してほしい。
時代の理解が追いつかないほど、速すぎる開発
ヤーマンの特性の1つと言っていいのが、開発スピードの速さ。“発明”を前提とした開発に明け暮れることも素晴らしいが、その発明を形にするスピード感が尋常ではなく、本当にアッという間に見たこともないものを作っている。でも逆に言えば、開発があまりに速すぎて、世の中の理解がなかなかついていかないという側面もあったりする。もともと理解に時間がかかる美容機器、ヤーマンの製品は「知らない間に進化を遂げている」と囁かれるくらい。黙々と研究を重ねる職人気質に加え、発想も技術も溢れんばかりに豊富であるが故に、出し惜しみせずすぐ形にしてしまう。それもまたヤーマン独自のスタイルと言えるのだろう。だからヤーマンの動向から目を離さないこと。それが、キレイを急ぐ絶対のコツだ。
多機能すぎて使いこなせないとの声も?

開発スピードに加え、ヤーマンが誇る技術力の揺るがぬ証と言えるのが、1台の機器に何機能も同時に搭載できてしまうこと。大ヒット中のフォトプラス シャイニーは、実に1台11役。ある程度のマルチ化は常識としても、イオン導出導入からEMS、RF、LEDなど、できないことはないくらい。もうこれ以上何を望むの? という1台だ。一方で、「あまりに多機能すぎる」と囁かれたケースもある。骨量、体水分量、筋肉量、体脂肪、生活代謝カロリーの5つの体組成を測定し、それをトレーニングにつなげるとてつもない高機能機器を開発したものの、凄すぎて使いこなせない人がいたとの声も。一方で®Bluetoothに接続すると音楽のリズムに合わせてEMS機能が働く、ヤーマン独自の、有り得ないほど楽しい高機能機器はもはや伝説だ。
4大エネルギーを操る技術なら負けない

ヤーマンの発明家魂は「美容機器の定義を塗り替えた」とさえ言われるが、それも4大エネルギーをフルに使い、変幻自在に組み合わせる技の結晶。4大エネルギーとは言うまでもなく、電気、熱、光、超音波……。これらをいかに組み合わせ、いかに新しい効果をデザインしていくか、例えばエステのようなボディケア機器として人気の「キャビスパ RFコア PLUS」には高周波EMSと、エステで人気のキャビテーション、RF(ラジオ波)、と3つの機能を搭載。未だかつてない効果を作り出すものとして注目された。超高機能な上に、防水だからお風呂でも使え、ボディのセルフケアの概念を変えたとも言われる逸品だ。さらにLED美容を象徴するのが美顔器スチーマー、フォトケア。5色の美肌光と温冷スチームをただ浴びているだけのタッチレス美容もエネルギーのおかげで実現したものなのだ。
今の主流、RF美顔器を10年も前に作っていた

今からちょうど10年前、「プラチナホワイトRF」なる機器が発表された。まだ「RF」というワードさえほとんど知られていない頃。美容医療の世界で「ラジオ波」がトレンドになり始めた時だった。RFとはラジオ フリークエンシーの略。水分に反応して物を深部から温める性質は、表面を温めるヒーターとは異なる“電子レンジに似た”メカニズム。肌のハリの向上を目指す、美容機器で今一番効果を期待できるプログラムとして注目されている。ヤーマンはこれを他に先駆けて搭載しただけでなく、当時の業務用と同様のRF(※8)を家庭用でも可能にするため、独自の技術(※9)“二重リング電極”をいきなり採用、これがより広範囲を深く温める効果を生んだのだ。さらにRFに様々な機能を加えるなど、目覚ましい進化を続けたフォトプラスシリーズは、初代のプラチナホワイトRFを含め多数のモデルを世に送り出している。
※8 当社業務用機器と同様の周波数のこと
※9 特許取得番号6212608号

顔に首に、全身にウェアラブル?
「こんなものがあったらいいのに」と思っているとヤーマンが作ってくれる。でも想像だにしなかったものも、ヤーマンが作ってくれる。大きな話題となったメディリフトは、どちらにも当てはまる。顔下半分を引き締める、黒いマスクのようなEMS機器だ。あったらいいのにと思っても、誰も具体的にイメージできなかったものを、本当に形にしてしまうのがヤーマンなのだ。顔に直接装着するウェアラブルのシリーズは、その後も目元、首元と、様々なパーツ用を発表してきた。聞けば、体に装着するボディースーツのようなEMSはもうかなり前に開発済みと言う。考え得る、あらゆる可能性を諦めない。それがヤーマン。
ウェアラブルEMS機器が、男性に響いた訳

実はこのメディリフト、男性にも注目を浴びた。経済系の番組でも取り上げられたほど。若く見せたいというより、精悍に見せたい。小顔に見せたいというより、筋肉顔になりたい。男性なりのニーズにもしっかり応えるものであった上に、美容機器のイメージは薄い。下から上にマッサージ、といったお手入れ動作もいらない。何ならジムでつけていてもかっこいい。折も折、コロナ禍と並行して、多様性も一気に進み、美容機器売り場に出かけることにも抵抗がなくなった。男と女でシェアする新しい性別不問美容が始まる。
あたためてスキンケアする男性用髭剃り“温(おん)剃り”

「なるほどこういう手があったのか」と、女の自分でも膝を打ち、そして「さぞかし気持ち良いのだろう」と憧れてしまうほど。“温剃り”とはそのくらい重大な、グルーミングの歴史的発見だと思う。しかも単にあたたかいだけじゃない、肌荒れの原因そのものとも言える髭剃りを、驚くべき手厚さのスキンケアタイムに変えるRF機能を搭載。表面を熱くするのではない、奥に(※10)熱を与えるから、毛穴まで柔らかくなり、髭剃りなじみの良い肌になる……逆になぜ今まで気がつかなかったのかと言うほど、誰もが習慣にすべき永遠の正解と言えるのではないか。
※10 角質層まで
リケジョをサポート、応援する理由

もともと技術で多くの特許を有する企業だけに、研究開発者は男性の工学系出身者が多くを占めてきた。ただ美容機器は技術に加え、体感も重要となるため、主な使用者である女性の活躍が大いに期待できる。今や女性従業員が73%、女性管理職が44%(※11)。何より代表取締役が女性(山﨑貴三代氏)と既に女性が大活躍している。そんな背景からも奨学財団を設立。都内に本拠地を置く大学の理工系女子大学生、都内に居住する女性技術者に対する奨学金の給付、研究に対する報奨金の支給を行っている。リケジョよ、立ち上がろう。
※11 2022年4月現在
顔もトレーニングする時代のフェイス・リフト・ジム?

一見ヘアサロンにも見えるけれど、実は噂の“顔の筋肉をトレーニングする”ジム。鏡の前でプロの指導を受けながら行うのは顔のリフトケア(※12)で、一人一人の悩みを踏まえた、よりベストな使用法などが提案されるため、家ではできないパーソナルな顔専用ケアができるのが、ヤーマン独自のフェイス・リフト・ジムなのだ。スローガンは「美人をつくるのは自分自身」。なるほど美人は自分の手で作れるのだという発見は、私たちを勇気づけてくれる。日本に今6店舗。ぜひ!
フェイス・リフト・ジム https://www.face-lift-gym.com/
※12 機器で肌を持ち上げること
コロナ禍に生まれた表情筋研究所

マスク必須、リモート生活……コロナ禍で多くの人が顔老けした? そんな不安が渦巻く中で開設されたのが、表情筋研究所だった。表情にまつわる調査から、76・7%が「笑顔に自信がもてない」、約3割が「怒っている?」と誤解されるなどを問題提起。「表情筋は使わないと衰え、もっと無表情に」。しかし「よく噛み、よくしゃべり、よく歌うことで表情筋は鍛えられる」など新たな提言を行い、そこに美容技術はいかなる解決を提供できるのかまで、メーカーの立場を超えた表情筋研究を展開し、注目を浴びている。
「オンリーミネラル」に託した想い

意外にも、日本で初めてミネラルファンデーションを紹介したのはヤーマン。それをベースにオリジナルで開発したのが「オンリーミネラル」なのだ。化学物質を含まず、ミネラル(鉱物)を主成分とした肌に優しいファンデーションは、界面活性剤やタール系色素、油剤を排除したことが最大の特徴。こうしたナチュラル志向のファンデーションは一見、美容機器とは結びつかないが、ケミカルを排除した自然のエネルギーへのこだわりは共通している。そこにもヤーマンの信念がのぞく。
美容機器メーカーの面目躍如。針入りクリームが大ヒット

ニードル=針の1本1本に美容成分を付着させて角質の隅々まで差し込み、溶かして効かせるシート状のリンクルケアは既にあったものの、なんとその針をクリームにして“塗るニードルケア”を開発したのがヤーマン。美容機器メーカーが作るスキンケアとして、これ以上ないほどの発明だったと言っていい。海洋生物からなる天然由来のマイクロニードルに、24金(※13)をコロイド化した独自の美容成分ゴールデンニードルコンプレックスや様々な天然美容成分を1本1本に付着させ、その針を1個当たり約100万本以上(※14)混ぜ込んだ驚きのクリームである。塗るたびに沢山の針が角質層に刺さる形でとどまり、ハリ不足、乾燥などの肌悩みにアプローチする仕組み。ピリピリする程良い刺激は、効果の証? まさに“塗るメディリフト”そのものだ。
※13 99.9%以上の純金使用・整肌成分
※14 製造上、本数には若干の変動があります
美顔器とスマホがつながる?

美顔器に専用マーカーを貼ることで、日々のお手入れを見える化し記録。
個人のスマホと美顔器を連動させるアプリは様々に広がっているが、ヤーマン独自のアプリがすごい。手持ちのヤーマン美顔器に専用のシール(マーカー)をつけるだけでアプリが自分の顔を認識し、様々なトリートメント状況を可視化、使い方までを誘導してくれる。自分の顔写真の使用前・使用後や、ケアの記録まで残せる多才さだが、ともかく今やそんなサービスまであるのを知ってほしい。圧巻は、自分の顔の筋肉の位置や動きまでが、スマホ画面に映し出されること。顔には極めて複雑に様々な筋肉が配置されていて、それを知った上でお手入れすると手応えが違うのはわかるはず。デジタルが美顔器を進化させたサービスだ。
ドライヤーなのにフェイスリフト?

こんな奇想天外な組み合わせも、先端テクノロジーを駆使できる優れた商品開発力の証と言えるのだろう。なんとヘアドライヤーとリフトケア(※15)の美顔器を完全に1つの機器に融合。それもどっちつかずではない、どちらも本気。ドライヤーはいかに素早く確実に、でもダメージを与えずに髪を乾かせるか。リフトケア用美顔器は、テクノロジーと使い勝手で、いかにその場でしっかりとリフトケアができるか? それぞれに求められる機能を妥協なく実現した、文字通りのリフトドライヤーなのだ。でもなぜ1つにしたの? それもドライヤーはほぼ毎日使われる機器、だから意外にハードルが高いリフトケアもその流れで習慣にしてもらうのが狙い。もちろん頭皮と肌は地続きで、頭筋と表情筋を同時にお手入れしてもらう計算だ。
※15 引き上げるように動かすこと
「髪にも美顔器」で、髪質も作ってしまう?

頭皮のマッサージ器や、マッサージ機能付きヘアドライヤーは早くから手がけていたものの、ヘアケア関連の機器に関しては、本格参入をしてこなかったヤーマン。そこで「既にあるものは作らない」ヤーマンが打ち出したのは、「髪質を作る」という斬新なプロミス。髪質は生まれつき変わらないという前提に対して、最新鋭のヘアケア機器ならば、きっと“なりたい髪質”を叶えられるというメッセージを発信しているのだ。その象徴が、シャインプロ。超音波と温熱の同時アプローチで、シャンプー後のヘアトリートメントの浸透をサポート。見るからにサロン帰りの美髪に仕上げる美顔器発想のヘアケア機器だ。この製品に限らずヤーマンのヘアケア機器は、自宅ではまず経験できない「髪質を作る」を可能にしてくれるはずで、これこそ美容機器の目覚ましい進化のスピードを物語る。
大人世代の未来を左右するブランドとは?

さて来たる人生100年時代、いわゆるクオリティー・オブ・ライフ=人生の質を向上させるために、あなたは今何か始めているだろうか。寿命が延びる喜びも束の間、長く生きるほどに様々な問題を抱えることにも気づいたわけだが、一方で、年齢にまつわる研究も今、急ピッチで進んでいて、従来のエイジングケア(※16)ではできなかった若返りも、未来では可能になるかもしれない流れに。既にそうした意識改革も始まっている。じつはそういう局面でこそ、美容機器が1つのカギとなるはずなのだ。なぜなら真の健康とは、自分の足で一生歩けることはもちろん、見るからに健康的な若々しさを保ってこそのもの。口角が上がれば、それだけで免疫力が高まると言われるように、見た目に上向きの表情を保つことだけでも、日々の満足度、人生の質は高まるはず。そういう意味でも、今からもっと積極的に、人生の質向上をイメージした自分磨きを始めるべきではないか。これまで見てきたように、美容機器は今最も大きな期待を集めているジャンル。美容において、まだまだ歴史が浅いカテゴリーだけに、多くのポテンシャルを秘めていて、今はまだ不可能なことも来月には可能になっているほどに、予想もつかない速さと展開で新しいテクノロジーを生み続けているのだ。だから、この市場を進化で引っ張っているヤーマンこそ、大人世代の未来を大きく左右する存在、そう言えるのではないだろうか。
※16 年齢に応じたケア
価格表示は特記のない限り、税込価格です。
ブランドサイト:https://www.ya-man-tokyo-japan.com/
コーポレートサイト:https://www.ya-man.co.jp/
提供/ヤーマン株式会社 https://www.ya-man.com/
text:Kaoru Saito
illustrations: Haruka Toshimitsu
