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たとえば先日は、こんなことがあったという。

「義父の7回忌で会食をすることになった時のこと。私が『お義父さんが好きだった、あのお店にしない?』と和食のお店を提案したところ、『オヤジが好きなのは中華料理だったのに、なんでわざわざ和食の店を選ぶんだよ? お前もずいぶんひどい嫁だな』と、あきれ顔で言うんです」

ところが、R子さんの記憶では中華料理が好きだったのは去年亡くなった義母のほうで、むしろ晩年の義父は「若い頃と違って、脂っこい中華料理はすっかり食べられなくなってしまった」と語っていたというのだ。

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R子さんはそのことを夫に伝えたところ、「実の息子のオレの言葉を信じないのか? じゃあいいよ、オヤジかオフクロか、どちらが中華料理を好きだったのか、今ここで娘たちに聞いてみろよ!」と、それぞれひとり暮らしをしている娘と息子に電話をかけることを強要されたR子さん。

「夜の12時を過ぎていたこともあり、『こんな時間に、そんなことであの子たちに電話するのも迷惑よ』と拒んだのですが、夫は一歩も引かず。仕方なく、私からまずは娘に電話を入れたところ、娘は事の次第にあきれながらも『中華料理が好きなのは、おばあちゃんよ』と、夫の記憶が間違っていたことを証明してくれました」

それで一件落着かと思いきや、夫いわく「オレが間違うはずがない。お前がそそのかして、娘とグルになってオレをバカにする気だな」と言い放ち、さらにR子さんに息子に電話をさせるよう指示したのだった。

「もちろん息子の記憶も私や娘と同じでした。『オヤジ、ボケたのかよ(笑)』とまで言われていましたけれどね」

それでも納得できない夫は、電話を切った後も「オレは間違っていない。夫に恥をかかせるなんて最低の妻だな」とブツブツ言いながら、自室に向かって行ったとのこと。「後日、心配した娘から連絡が来て、最近の夫の言動をこぼしていたら『お母さん、それって間違いなくお父さんのモラハラだよ。ごめんね私、ずっと気づかなくて。お母さん、大丈夫?』と泣かれてしまったんです。そこではじめて私は『これがモラハラというものなのか』と気づきました」

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