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「仕事が忙しいから、週末は家で過ごすようになった」も黄信号 産業医が解説 "もうすぐ潰れる社員"に多い3つの特徴

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 働き方, ヘルス

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「週末の遊び」をやめてメンタルヘルス不調になる人は結構いる

仕事が忙しくなってきたから、しっかり体調を整えるために、週末に遊ぶのを積極的に控える、そしてその時間を家で休息することにする。一見、理にかなった過ごし方のように思えますが、こうやって最終的にメンタルヘルス不調になってしまう人は結構います。

週末2日とも家で過ごせば身体的な疲労や睡眠不足は回復するでしょう。しかし、そのような週末では、特に、今までは週末に外で積極的に過ごす(遊ぶ)ことでリフレッシュしていた人にとっては、気分転換ができず不十分になってしまいます。その結果、金曜日夜の気分をそのまま月曜日に引きずってしまうことになります。このような週末の過ごし方が2~3カ月続くと、多くの方の場合は潰れてしまいます。

気分転換ができていないことに加えて、週末の友人たちとの関わり合いがなくなるため、メンタルヘルス不調による症状が現れても、他人に指摘される機会がなく、本人も気がつかないまま悪化し、最終的に潰れてしまうのです。

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4~5時間眠れない日が2週間続くと危ない

もうすぐ潰れてしまう社員に共通する2つめの特徴は、「4時間未満の睡眠時間が2週間連続している」ことです。

人が心身ともに元気でいるために、睡眠は、食事と同じくらいに大切です。一般的に、睡眠不足の影響は心と身体に現れます。心の影響として、集中力や判断力の低下、認知機能の低下、注意力の欠如、記憶力の低下、気分の不安定化、抑うつや不安の増加などがあります。身体の影響として、免疫機能の低下、炎症反応の増加、(糖)代謝機能の変化、ホルモンバランスの乱れ、体重増加のリスク増加などがあります。

これらの影響は、一般的な睡眠不足の状態が続く場合に見られるもので、個人差がありますが、産業医としての経験上、人は4〜5時間も眠れないことが2週間続くと、高い確率で睡眠不足からメンタルヘルス不調になります。