5月2日に「イット!」で放送した、郵便局の休憩室内での異物混入事件。
窓口業務などを共にしていた同僚の水筒に漂白剤を混入したとして、逮捕・起訴された60代の元郵便局員に11日、判決が下された。
――今回の判決を受けて一言いただきたいのですが?
X被告:
・・・・・・
被害者の水筒に…カメラに犯行の瞬間
これは判決を受けたX被告が今年2月、犯行に及んだ瞬間を捉えた映像。
誰もいなくなった休憩室内で、当時同僚だったAさんの水筒に近づく。
この時、右手には小さな白い容器が…。
するとX被告は、この白い容器に入っている何かをAさんの水筒の中に注ぎ入れ、中身を混ぜるように何度も振っていた。
X被告はこの水筒から一度離れた後、もう一度気づき、中の匂いを嗅ぐように鼻を近づける様子が捉えられていた。
その後、Aさんの水筒には塩素系漂白剤が混入されていたことが判明。
X被告は、器物損壊の現行犯で逮捕された。
「再雇用になってから態度が変わった」
かつてはAさんの上司にあたる立場だったX被告。
先日の初公判では、X被告が定年を経て嘱託社員になり、関係性が変化したことが犯行の契機となったと供述したことが分かった。
「私がこのようなことをしたのは、A(被害者)の態度が気に入らなかったから。私が再雇用になってから私に対しての態度が変わった」
そして、11日に開かれた判決公判。
裁判官は「先輩を先輩と思わない被害者の態度などが犯行の理由とのことだが、短絡かつ身勝手な行動は許しがたく、卑劣・悪質で刑事責任は重い」としたうえで、「事実を認め反省をしている」として、X被告に懲役10カ月、執行猶予3年の有罪判決を下した。
公判終了後、「イット!」はX被告を取材した。
――執行猶予の判決が出ましたが、受け止めを一言お願いします
X被告:
・・・・・・
――被害者の方は今日も来ていたと思いますが、被害者に一言いただけないでしょうか
X被告:
・・・・・・
X被告は、記者の問いかけにしばらく無言を続けた後、次のように口を開いた。
X被告:
大変申し訳ないことをしたと思って反省しています
一方、裁判を傍聴していた被害者のAさんは...。
異物混入の被害に遭ったAさん:
私的には初歩的には満足していますが、もうちょっと犯人に追及してほしかった、それが思いです
判決を受けたX被告は、すでに日本郵便から懲戒解雇されている。
(「イット!」5月11日放送より)
