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メールなのに敬具で終わる…ChatGPTに書かせて大失敗する人、業務効率が向上する人のリテラシー格差

source : 提携メディア

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メールのことを手紙と書いてしまったり、まだまだ改善点がありますがずいぶんと良くなりました。

こんなふうにChatGPTは、より正しく具体的にオーダーすることが重要です。抽象度の高いオーダーを出してしまうと、ふわっとした答えが返ってくる可能性が高い。その間違いに気づくことができなければ、そのまま使ってしまう危険があります。

つまり使い手がよい教育者にならなければ、ChatGPTでメールは書けないのです。

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だからこそChatGPTを使うには、メールの正しい書き方を知っておくことが大前提なのです。

型から外れると違和感がある

そもそもメールの書き方には、以下のような「型」があります。

①宛名
②挨拶
③名乗り
④要旨
⑤詳細
⑥結び
⑦署名

メールは中身や言い回し、敬語が大切と思われていますが、まず肝になるのは型です。型に則ったメールなら、スムーズに読めますが、このどれかが抜けていると違和感が生まれるのです。

たとえば「名乗り」がないと、近い間柄なら問題なくても、初めての相手だと失礼な感じになります。また「署名」には自分の名前が入るので、「結び」にわざわざ名前を入れる必要はありません。さらに「挨拶」は「お世話になっております」が一般的ですが、頻度が高ければ「いつも」、程度が高ければ「大変」をつけて、「いつも大変お世話になっております」とします。業態にもよりますが、それが「平素よりお世話になっております」となっていると、しっくりきません。

しかしChatGPTに書かせると、名乗りがなかったり、結びで名前を入れたり、ふさわしい挨拶でなかったり、型から外れて違和感のあるメールになることが少なくありません。ですからChatGPTを使う場合は、使い手がこの違和感を察知できるかどうかということが大事になってきます。

切り口や表現、アイデアのヒントに

正直ChatGPTに、より正しく具体的にオーダーできる人は、もう十分にメールが書ける人。40代、50代でメールのスキルのある人なら、オーダーを出す1分か2分で、メールが書けてしまいます。オーダーを出すこと自体、時間の無駄になるので、効率化につながるとは言い難いですね。