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三流は情報収集に使い、二流は自分がラクをするために使う…一流の人の「スゴいChatGPTの使い方」

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 社会, テクノロジー, ライフスタイル

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つまり、与える文章が具体的なほど、求めている回答を出せる確率が高まるのです。

ビジネスシーンで考えてみましょう。

「企画書を書いてください」だけの指示だとあいまいです。こちらが思うような、いい企画が出てくる可能性は低いでしょう。ですが、「新しく発売されるドリンクの企画書を書いてください」なら、ドリンクの企画書が展開されます。さらに「ターゲットは女性で」「日本で販売される」と、どんどん具体的にして範囲を狭めていくと、女性向けの日本の商品企画の文章が出てくる確率は上がってきます。

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つまりChatGPTがやっているのは、連想クイズのようなものなのです。こちらが途中まで書いたものをChatGPTに渡して「この続きは、なーんだ?」とクイズを出したら、ChatGPTが続きを回答してくれる。ですから、自分の求めているものが出てきそうな、AI向けのクイズ問題を考えるといいのです。

「深津式プロンプト・システム」で回答の精度を上げる

ChatGPTは、こちらが与えた前提に合致しそうな回答を返してくるので、与えた指示が漠然としていると、求めているような精度の高い回答は出てきません。つまり、ChatGPTの性能を決めるのは「人間の質問力・指示力」です。

そう考えると、欲しい答えを得るためにどんな指示をすればいいかがわかってきます。そこで、初心者向けのテンプレートとして作ったのが、「深津式プロンプト・システム」です。「プロンプト」とは、コンピューターに指示を出す入力文のことです。

このシステムは、大きく「命令書」「制約条件」「入力文」という3つの要素で構成します。

まず「命令書」では、ChatGPTに役割を与え、「以下の制約条件と入力文を基に、どんなアウトプットが欲しいのか」を書きます。「プロのライター」「大手IT企業の○○事業部長」「メーカー企業人事部の採用担当者」などの役割を与えることで、その役割になりきって回答を作成してもらいます。