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1988年、実名で出版された最初の告発本『光GENJIへ 元フォーリーブス北公次の禁断の半世紀』の内容とは

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二本樹はそのとき性経験がなく「すごく困惑して体が硬直した」と語った。北も「女を知る前に男と性体験してしまった」と複雑な気持ちになったという。北は「怖さといやらしさと不安と……せっかく芸能界にデビューできる近道をつかんだと思ったその恩人に今こうやっておもちゃのようにもてあそばれている」ことに言いしれぬ感情が渦巻いた。行為の翌日1万円を渡された二本樹も「お金で買い取られた。売春みたいだなと。自分の価値をお金で決められた」と感じた。被害に遭った時代は30年も違うが、13歳や16歳の少年にとって、それは生涯抱えることになる強烈なトラウマになりうる出来事だった。

2023年5月21日に、ジャニーズ事務所所属タレント最年長である少年隊の東山紀之は、出演する番組「サンデーLIVE‼」(テレビ朝日)でこう語った。

「今回の喜多川氏に対する元Jr.たちの勇気ある告白は、真摯(しんし)に受け止めねばなりません。実際に被害を訴えられていることは切実で、残念でなりません。未成年に与えた心の傷、人生への影響は計り知れません」〔2023年5月21日放送「サンデーLIVE‼」(テレビ朝日)より〕

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芸能界デビューと引き換えに体を差し出すよう迫ったか

二本樹は合計10~15回、被害に遭ったと証言した。2023年4月に記者会見した元Jr.の岡本カウアンも15~20回襲われたと語ったが、北は4年半も毎晩のように性行為を求められたと振り返っている。ただ、異性愛者である北にとって、「毎夜のジャニーさんの愛撫(あいぶ)はまさに生き地獄だった」という。

では、なぜ彼らは性行為を拒まなかったのだろうか。その理由もまた、何十年経っても変わらない。北はこう綴っている。

「しかし東京で食いつなぎながらアイドルになるためには、ジャニー喜多川氏のもとで生活する以外に手段はなかった」
「ジャニーさんにからだをまかせるのも、芸能界でデビューして必ずアイドルになってやるんだという目的のためだった」
『光GENJIへ 元フォーリーブス北公次の禁断の半世紀』(データハウス)