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ストレッチに時間を割くのはもったいないし逆効果かも…首・肩・腰がバキバキに硬い人にオススメの「シン柔軟法」

source : 提携メディア

genre : ライフ, ヘルス

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しかし、ナチュラルポジションは私たちが昔から教わってきた「胸を張って、背筋をピンとのばして」という姿勢とはまったく違います。

むしろ教えられてきた正しい姿勢は、動作解析的には体をただ疲れさせるだけの間違った姿勢だからです。

胸部を前に突き出すようにして立つと、上半身に無理に力を込め腰を反らせてしまい、その姿勢を保つのに疲れを感じるだけで体のバランスを崩してしまいます。

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重力の影響も無視できません。重力があるからこそ、私たちは地に足をつけることができます。ですが、重力という非常に強い力を受け続けるからこそ、受ける面積は最小限にしなければいたるところに支障が出てきます。

胸を張るという行動を文字通り行った場合、頭より前に胸部が大きく出て、真上から見た場合、重力の負荷を受ける面積をわざわざ広げてしまう行為になります。

体に負担をかけない「自然な姿勢」で柔軟性は取り戻せる

その点、ナチュラルポジションは重力の負荷を受ける面積を最小限にし、無理な力の使い方をしない、実に機能的な姿勢です。

試しにやってみましょう。

【STEP1】力を入れずにまっすぐ立ってください。
【STEP2】次に、上から糸で吊られていく意識で、グーっと体を10秒かけて、自分が感じる限界のちょっと先をイメージしながら伸ばしていってください。このときにつられて肩やかかとを上げないように注意してください。
【STEP3】最後に力を抜いて終わりです。

この姿勢ができるようになれば、長年の習慣によってゆがみ、縮んだ体を瞬時に、骨や筋肉をあるべき位置に戻し、本来の柔らかさを取り戻すことができます。

ストレッチに時間を割くのは無駄である

人生100年時代と言われますが、厚生労働省の資料によると、男性の平均寿命は現在81歳、女性が87歳です。

私は65歳ですが、年換算で残り16年、月では192カ月。週では834週です。こう考えると、生きてきた時間よりも残された時間の方が当然短く、そして過ぎていく時間は日を追うごとに貴重になっていきます。