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「50歳をすぎたら"節約"をする必要はない」お金を貯めるためにストレスを溜めている人の残念な人生

source : 提携メディア

genre : ライフ, 経済, ライフスタイル

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世の中には節約情報があふれている。経済コラムニストの大江英樹さんは「50歳くらいになると節約をする必要はない。節約はストレスが溜まる上に、『こんなに頑張った』という自己満足が強くなり家計の無駄を見えなくしがちだからだ」という――。

※本稿は、大江英樹『50歳からやってはいけないお金のこと』(PHPビジネス新書)の一部を再編集したものです。

写真=iStock.com/Nattakorn Maneerat ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Nattakorn Maneerat

50代からは節約なんかする必要はない

収入のコントロールは難しいが、支出のコントロールは比較的容易にできます。本稿では、具体的な支出のコントロールの方法についてお話をしたいと思います。

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支出のコントロールという話になるといつも出てくるのが「節約」とか「倹約」という話です。でも私は、ある程度の年齢、具体的に言えば50代ぐらいからは、節約なんかする必要はないと思っています。それよりももっと適切に支出のコントロールができる方法があるのです。その具体的な考え方について見ていきます。

なぜ世の中には「節約指南本」があふれかえっているのか

節約というのはいつの時代も、家計の見直しという話題になると必ず取り上げられます。また、雑誌などを見ても「節約術」というのは一定の周期で特集として取り上げられるようですし、書店にも多くの「節約指南本」が並べられていることからも、節約が多くの人に関心を持たれていることがわかります。これは一体どうしてなのでしょう。

最大の理由は、恐らく世の中で働く人の9割がサラリーマンだからでしょう。すなわち一定の給料で生活している人たちがほとんどだからです。

一般的に自営業やフリーランスの人に比べてサラリーマンの収入は安定しているものの、逆に言うと、自分で給料を増やすことができません。給料を決めるのは上司や人事部ですから、頑張れば昇給の可能性はあるものの、自分でコントロールできるものではないからです。

収入を増やすことができないのであれば、支出を減らすのは当然のなりゆきです。そこで、どうやって無駄をなくすか、あるいはどうやって節約するかという話になってくるのです。