「彼女から『娘が難病になった。入院費などを支援してほしい』と電話が入ったんです。B君はその言葉を信じて2回ほど、数万円のお金を渡した。本人も娘さんの養育に関して責任を感じていて、『少しでも娘のためになるならば』と工面してあげたそうです」(前出・Bさんの親族)
元夫は周囲に「子どもの写真も全部持っていかれた」
2021年3月、縄田容疑者は娘の卒園式の写真をインスタグラムにアップ。そこでは〈A子が入場してから涙とまらんくて…泣きっぱなしの卒園式でした♡〉などとメッセージを綴っている。だが、その裏で縄田容疑者は“偽装工作”をしていた。A子ちゃんの小学校入学にあたって、学校側に「難病で検査のために入退院を繰り返している」と申告していたのだ。娘が体調不良になっても自身のネグレクトや虐待が疑われないように偽ったと見られる。
時を前後して、縄田容疑者からBさんのもとに再びこんな電話が入った。
「うちの娘、まだ生きてるから会ってほしい」
Bさんはどう対応したのか。
「お金に困ったから電話をしてきたのか……。でも、一度父親は死んだことにされていたわけですし、何年も会っていないからさすがにそれはできないと断り、それ以後連絡が途絶えたそうです」(前出・Bさんの親族)
それから2年余りが経ち、Bさんは別れた妻の虐待を知ることになった。周囲にはこう洩らしているという。
「別れる時、A子の写真も全部持っていかれたから。今はもう別の人生を歩んでいるけど、こんなことになってしまうなんて……。向こうのご両親もA子の入院のこと、何も知らんかったんやろうか。一番恐れていたことが起きてしまった」
7月22日、Bさんの自宅を訪ねると、インターホン越しに丁寧な声色でこう話すのだった。
「離婚から7年も会っていませんし、私から何かをお話しできる立場にありません……。申し訳ありません」
A子ちゃんはいま、大阪府子ども家庭センターに保護され、1日3食の食事をとって体調もよく元気に走り回っているという。
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