「ここで頑張れば、また地上波に出られるから……」
親しい知人にこう意気込みを語るのは、女優の若村麻由美(56)。7月20日開始のドラマ『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)で、実に20年ぶりに地上波の連続ドラマに主演する。
◆ ◆ ◆
養成期間中に受けたNHK朝ドラ『はっさい先生』でヒロインに抜擢
若村は、体調不良により降板した鈴木京香に代わり久しぶりの大役に抜擢された。若村の所属事務所会長の山本又一朗氏が明かす。
「当初は代役を立てず、脚本を変更する方向で動いていたが、京香さんが『せっかく素晴らしい脚本なので、私のことは気にせず代役を』と仰り、彼女と同世代の女優を探す中で、若村に声をかけていただいた」
ドラマ関係者が続ける。
「若村さんは脚本に疑問があるときは現場と議論を尽くすタイプで、相手が若手でもきちんと話を聞くし、納得すればその通りに演じてくれる。
最初は戸惑いの声もあったが、いざ撮影が始まると『若村さんでよかった』と手のひら返しの声も聞こえてきた」
若村は仲代達矢が主宰する俳優養成所「無名塾」の出身だ。芸能記者が語る。
「高校3年生の時に公演を見たことがきっかけで入塾試験に応募し、130倍の難関を突破。まだ養成期間中の1987年にNHK朝ドラ『はっさい先生』のオーディションでヒロインに選ばれデビューしました」
翌年にはドラマ『飢餓海峡』に娼婦役で出演。萩原健一と大胆な濡れ場を演じ、清純派の殻を破った。
渡辺謙との不倫で仕事が激減
NHK大河『春日局』『信長』などにも出演し、女優として脂も乗ってきた2003年、イメージを覆す出来事が起こる。宗教法人「釈尊会」の教祖・小野兼弘氏との電撃結婚だ。
「小野氏は若村さんよりも14歳年上で150キロの超巨漢。1人で結婚会見に臨んだ若村さんの『(プロポーズは)お釈迦様の前です』『(結婚指輪は)小野先生のお心よりは小さいダイヤ』といった言葉は世間に衝撃を与えました」(同前)