「問題を抱えているのはアメフト部だけではない。ラグビー部でも指導者をめぐってトラブルが……」
こう声を潜めるのは日大ラグビー部関係者だ。
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就任1年を目前に起きた“事件”
強烈なタックルとスクラムから「ヘラクレス軍団」の異名を誇った日本大学ラグビー部。2016年に関東リーグ戦1部に復帰、全国大学選手権ベスト8に入るなど力をつけてきた。
「28年に迎える創部100周年までに大学選手権で優勝することを目標に掲げています。その実現のために昨年3月、ヘッドコーチに招聘されたのが菊谷崇氏(43)です」(スポーツ紙記者)
菊谷氏は大学卒業後、トヨタ自動車に入社。11年のワールドカップでは日本代表主将を務めた。18年に現役を引退してからは指導者に転向している。
古豪復活を託された菊谷氏。しかし、就任1年を目前に“事件”が起きる。
「菊谷さんと彼をコーチに招いた中野克己監督の2人が突然、部から追い出されたのです」(前出・部関係者)
学生ファーストを理由に菊谷氏とヘッドコーチの解雇が決定
別の部関係者が話す。
「今年1月、一部の部員から監督とヘッドコーチの退任を求める嘆願書が平山聡司部長宛に送られたのです。そもそも中野監督はスタッフ陣と折り合いが悪く、この嘆願書もあるコーチが一部の部員を焚き付けて提出させたという噂もある。菊谷さんはそれに巻き込まれるかたちになった」
小誌が入手したその嘆願書にはこう記されている。
〈監督、ヘッドコーチファーストで進められ、選手ファーストでなく信頼ができません〉