ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去、享年87)の性加害問題を巡り、8月29日、事務所が設置した「再発防止特別チーム」が記者会見を開いた。約3カ月に及ぶ調査の結果、ジャニー氏による性加害があったことを認定。被害者への救済策を打ち出すこと、ガバナンス強化のため藤島ジュリー景子社長(57)の辞任などを提言した。
ジャニー氏の性加害問題については、とりわけ日本では「週刊文春」が率先して報じてきた。世間の流れを変えるきっかけとなった記事を期間限定で特別に無料公開する。(初出:週刊文春 2023年6月1日号 年齢・肩書きは掲載当時のまま)
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「ジャニーさんが横に来たんです。添い寝か何かするのかなと思っていたら、触り始めて。ちょっとマッサージみたいな感じだったんですけど、すぐにパンツに手がいって、下ろされたんです」
ジャニー氏の顔は布団をかぶっていて見えない。言葉を発することもなく、無言のままだった。
「何が起きてるのか全然わからなくて。要は性器を触られ、しゃぶられて。それがもう30分とか、1時間近く。ずっとなんです。(歯が当たって)ものすごく痛くて、恐怖はありました。その時は虐待とは思ってなくて、これ何なんだろうって。童貞で、性器を口に入れられる行為自体が『何?』という感じでした。ジャニーさんの性癖で、こういう大人の人もいるのかなって初めは思っていたんです」
15歳の志賀氏は寝たふりを続けた。射精には至らず、ジャニー氏は部屋を出て行った。翌日は何事もなかったような態度だった。
ジュニアの友達もできた志賀氏は、合宿所によく遊びに行くようになった。ジャニー氏に行為をされるときもあれば、されないときもあった。だが、行為そのものは「どんどんエスカレートしていった」という。