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歯科医が警告 「食べたらすぐに歯をみがけ」は大間違い

医療の常識を疑え #9――歯の新常識

2018/06/04

歯磨きは食後すぐより朝食の前

 また、歯を磨く時間帯も大切だ。森歯科医師は、食後すぐよりも、むしろ朝食の前、朝一番に歯をみがくべきだと強調する。

「なぜなら、口の中の細菌は、早朝が一番多いからです。健康のために朝起きてすぐ水を飲む人もいますが、私はお勧めしません大量の細菌を一緒に飲んでしまうことになるからです。朝は胃が働いておらず、胃酸が少ないので、細菌が腸で生き残る可能性を否定できません。ですから、朝は飲んだり食べたりする前に歯を磨いて、口の中の細菌を減らしておくべきです。歯磨き剤を使うと食べ物の味が変わるので、朝食前の歯磨きに抵抗のある人もいると思いますが、歯磨き剤は使わなくてかまいません。また、夜に増殖する細菌を減らすため、寝る前に歯を磨くこともお勧めします」

スポーツ飲料の意外なワナ

 歯を大切にするには、食べ物や飲み物にも注意が必要だ。森歯科医師によると、いくら歯を磨いても歯ぐきの腫れや虫歯が治らない中学校の生徒がいたので聞いてみると、クラブ活動中にスポーツ飲料を常用していたという。

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「水分やミネラル類を補うのに水よりいいからと勧める指導者もいるようですが、スポーツ飲料は清涼飲料水と同様に大量の糖分が含まれているものが多く、虫歯や歯周病になりやすいのです。ふつうに運動するなら、水や麦茶で十分です。高齢者の中にも、夏の熱中症対策にスポーツ飲料を飲む人がいますが、それより糖分の少ない経口補水液にするべきです」