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卑猥な言葉を大声で…「共済神奈川」理事長に女性13人がセクハラ告発

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〈貴組合の組織運営に関し、公益通報(以下「通報」という。)を受けるに至りました〉

 厚労省認可の共済事業を実施し、全国で2000万件以上の加入数を誇る「都道府県民共済グループ」。その一員である全国共済神奈川県生活協同組合(共済神奈川)の理事宛てに「組織運営の現状に対する申入書」という文書が出されたのは、今年1月30日のことだった。

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文書に列挙された、数々の“疑惑”

 差出人は全国生活協同組合連合会(生協連)の吉井康二理事長。会員生協を取りまとめる、都道府県民共済グループのトップだ。文書には〈積み上げて来た信頼を一瞬にして失う可能性〉などとあり、並々ならぬ危機感が伝わってくる。

 そもそも共済とは、組合員向けに入院時の給付などを行う保険システム。都道府県民共済グループの各生協は都道府県知事の認可を受け、税制優遇も受ける。公共性の高い組織に突きつけられた公益通報とは一体、どんな内容だったのか。

「共済神奈川のA理事長(69)らに関する問題でした。A氏は約15年にわたり理事長を務める絶対的権力者。非営利団体ながら年約2500万円の報酬を受け取り、意に沿わない職員に強く当たるなど“独善的”との批判が出ていた。文書では本部ビルの工事を巡りA氏が関係の深い業者に不当に高額な発注をしたとする疑惑や、交通費の不正受給、ハラスメントなどが列挙されていました」(生協連関係者)

事業哲学に人道主義や最大奉仕を掲げる(共済神奈川のHPより)

 生協連は直ちに共済神奈川に対し、公益通報調査委員会の立ち上げと報告書の提出を要求した。

「2月中旬の第1回報告書ではA氏が団体所有の車を通勤に使用しながら、年間約37万円の通勤手当を受け取っていたことを認定。5年分相当の約180万円の交通費返還が求められました」(共済神奈川関係者)

3月下旬には第2回の調査報告書が提出される

 だが、問題がこれで収束することはなかった。

「3月中旬に、共済神奈川の職員や販売活動に携わる普及員の女性13人が実名で、A氏のセクハラを告発したのです」(同前)

 生協連と調査委員会に提出された「情報提供兼調査依頼書」には、次のような記述が並べられていた。

〈(理事長が私に)腕組みをした(略)「(ママ)めてください、セクハラですよ」と理事長に明確に抗議〉

〈「(理事長に同僚が)オッパイ触らせて」と卑猥な言葉を大声で言われた〉

(上)生協連理事長名の「組織運営の現状に対する申入書」 (下)セクハラに言及した「情報提供兼調査依頼書」

 こうした中で、3月下旬に提出されたのが、第2回の調査報告書だった。