9月13日に引退会見を行ったヤクルト・青木宣親外野手(42)。日本プロ野球界で唯一、シーズン200安打を2度記録した安打製造機。メジャー挑戦した時期を除けばヤクルト一筋で、“ミスタースワローズ”として愛された。

 早大から2003年のドラフト4巡目で意中のヤクルトに入団。鳴り物入りで阪神に指名された早大同期の鳥谷敬に比べると、地味な存在だった。

「それでも練習の鬼と化して、真夜中でもバットを素振りして打撃技術を磨いてきました」(球団関係者)

ADVERTISEMENT

日米での通算打率は驚異の3割4厘 ©時事通信社

本人も球団も乗り気だが「指導者経験なしのバトンタッチはリスクが…」

 そんな青木が見据えるのは、監督就任。引退会見でも「監督をやってみたい」と語ったが、球団側とも相思相愛だ。

「忖度なしに遠慮無くズバズバ本音を言うところが、衣笠剛球団会長はじめ、球団幹部から評価されている。球団側も今季で契約が切れる髙津臣吾監督(55)の後釜に据えたい意向です。ただ、指導者経験なしにバトンタッチするのはリスクが大きすぎる。数年間はコーチ業をやらせて経験を積ませることになるでしょう」(前出・球団関係者)

 後輩の面倒見のよさも折り紙付き。投手が相談にやってくると、野手目線で助言を送り続けた。故郷の宮崎で行う恒例の自主トレには、今季セ・リーグ最多安打を狙う長岡秀樹内野手(22)ら「青木チルドレン」が多数参加してきた。