ヒロインの伊藤沙莉を筆頭に、役者陣の熱演が印象的な朝ドラ『虎に翼』。でも、きとNHKには映らない素顔があるに違いない。視聴者が「はて?」と感じる疑問に答えた総力特集〈NHKには映らない『虎に翼』8つの「はて?」〉をお届けする。
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「黒木さんが村西監督に『撮って下さい』というシーン。彼女は自ら服を脱ぎ、『これが私です』と言ってワキ毛を見せるんです。この迫力が凄かった」
そう証言するのは、Netflixドラマ『全裸監督』(2019年)で、総監督を務めた武正晴氏。「彼女」とは、『虎に翼』でも“脇役”以上の存在感を見せる森田望智(28)のことだ。
「彼女が演じたのは、寅子の親友で、兄の妻でもある猪爪花江役。割烹着姿で“嫁いだ立場”の苦労を滲ませる姿は共感と同情を呼びました」(NHK関係者)
『全裸監督』でブレイク
1996年生まれの森田。14歳の頃に芸能界デビューを果たしたものの、なかなか芽が出なかった。
「そんな中でブレイクに繋がったのが、『全裸監督』です。主人公・村西とおる(山田孝之)に影響を与える伝説のAV女優・黒木香を熱演しました」(同前)
前出の武氏が振り返る。
「森田さんを選んだのはオーディションでしたが、ひと目見て、黒木さんに顔や雰囲気が似ていると思った。しかも、応募者の中で一人だけ自分でワキ毛も書いてきたんです。それで僕は彼女を推薦したんです」
注目の役柄だったが、
「彼女にとってこんなに大きな役は初めて。『遠くの親戚よりも近くの助監督だろう』と伝えていたので、毎日のようにスタッフルームに来て、資料を読んだりしていた。助監督たちから『なんで毎日来ているんですかね』と言われていたほどです(笑)」(同前)
激しいセックスシーンのための体作り
劇中では、激しいセックスシーンもある。
「あの場面はアクションのようなもの。怪我をしないよう、腹筋や背筋、スクワットなど体作りから準備してもらいました。撮影の合間には2時間ほど、バックの体勢から“駅弁”にワンカットで移行するとか絡みの動きを確認したり。その辺りは、バレエをやっていて体が柔らかかった彼女の特性も生かしました」(同前)