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30年ほど前の教え子「当時から女子生徒と異様に距離が近かった」

 北村はその後さらに大胆にA子さんに詰め寄り、性的暴行を加えたのだという。A子さんは、

「教師は絶対的な存在で、抵抗することが怖かった。内申点が下がるのが不安で(当時北村が顧問を務めていた部活の)退部もできなかった。卒業後はなかったことにしたかった」

 と、周囲に相談できなかった理由を証言した。

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「今回の裁判の報道で、昔から何人もの教え子に手を出してきたのだなと。正直、彼がやってきたことを考えれば、懲役9年でも軽すぎます」

 と憤るのは、北村が30年ほど前に赴任していた中学校の教え子C子さんだ。

写真はイメージ ©AFLO

「北村は当時剣道部の顧問でした。北村が、お気に入りの女子生徒を何度も剣道部に誘う姿を見かけたことがあります。『道具買いに行こう』って。でも、その子は『高いから無理です』と断っていた。ある年には剣道部に男子がいなくなり、女子生徒だけになるということもありました。当時から女子生徒と異様に距離が近い先生でした」

 判決で裁判長は、「教師と生徒という圧倒的な上下関係を背景にした犯行は巧妙かつ卑劣。苦しみを抱えながらかけがえのない時間を過ごさざるを得ず、被害者が受けた精神的被害は甚大だ」と断じた。

 C子さんが続ける。

「とにかく北村にはこれまでの自分の罪と向き合ってほしいです」

 元教え子たちの悲しき訴えは、北村に届いたのか。