24年度の補正予算や政治改革関連法などが成立し、昨年12月24日に閉会した臨時国会。その2日後、日本維新の会の所属議員らに、ある案内状が配布された。

〈日頃お世話になっている皆様と一緒に、この特別な節目をお祝いできればと考えております〉

 岐路に立つ維新の“特別な節目”とは――。

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批判の渦中にも、『飲み食い政治』

 昨年10月の衆院選で6議席を減らした維新。馬場伸幸前代表(59)は代表選不出馬に追い込まれ、12月1日、新代表として吉村洋文大阪府知事(49)が選出された。

 

「特に馬場氏の責任を追及したのは、維新の創設者である橋下徹氏。民放番組で『馬場執行部が僕の感覚では一番嫌な政治スタイル』『飲み食い政治』などと痛烈に批判しました。念頭にあったのは、馬場執行部が政策活動費の名目で支出する高額な飲食費でした」(政治部記者)

 だが、小誌記者は批判の渦中にも、馬場氏のこんな姿を目撃していた。

「ヒャッヒャッヒャッ!」

 昨年11月12日の22時半頃、東京・赤坂の繁華街の路上で笑い声をあげ、大声で談笑していた馬場氏。傍らに引き連れるのは藤田文武前幹事長、黒田征樹衆院議員といった“馬場チルドレン”だ。会合の1軒目が終わり、「これからもう1軒」という風情だった。

「馬場氏は根っからの飲みニケーション重視。批判されたからと言って簡単には変わらないのでしょう。しかし、吉村新代表は当てつけのように『永田町の飲み食い政治との決別』を掲げ、他党との会食時は『1人5000円ルール』を提唱。新執行部でも馬場氏は無役と干され、不満顔です」(維新関係者)

古参だが現在無役の馬場氏

『“壊し屋”の本性が出た』

 ところが、その新執行部にも迷走感が漂う。維新の衆院議員が明かす。

「吉村氏に指名された前原誠司共同代表(62)は、衆院選直前に維新に合流した“外様”。馬場氏に近い大阪選出の古参議員らは『維新スピリッツが足りない』と批判を強めている。前原氏は与党との高校教育無償化に向けた協議次第で『本予算の賛成もあり得る』としていますが、協議で成果が得られるかどうかは極めて不透明で『“壊し屋”の本性が出た』とも言われている」

共同代表だが外様の前原氏