2月に山梨県で発生した山火事の原因は、東京消防庁の男性職員による火の不始末と見られている――3月18日に信じがたい不祥事が報じられたが、この男性は、山林火災を招く直前にも別の騒動を起こしていたという。

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地域の集会で両親が謝罪

 この冬、大船渡や岡山、今治(いまばり)など全国各地で相次いだ大規模山林火災。その1つが2月26日に発生し、鎮火まで8日間を要した山梨県大月市の山火事だ。地元記者が解説する。

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「親族宅の掃除に来た男性が枯れ草などを燃やしていたところ、山林に燃え移ったと見られています。男性は東京消防庁の職員で、山梨県警が森林法違反の疑いで任意聴取しています」

大月の火災現場

 焼失面積は東京ドーム23個分に当たる約107ヘクタール。けが人はいなかったが、県内の山林火災では過去20年で最大規模となった。火災現場付近で暮らす住民が明かす。

「住宅地の近くまで火の手が迫り、かなりの恐怖でした。山火事を起こした本人からの謝罪はなく、現場でも姿を見なかった。火が消えた後、地域の集会に両親が謝罪に来ました」

山火事を招く数日前、“事件”を起こしていた

 火の用心を訴える立場のはずが、自らの失火で大惨事を招いてしまった職員は、一体何者なのか。

(ふっ)()消防署に勤務する30代の男性消防士です。働きぶりは真面目ですが、時々言動の軽さが気になる人物。今回の不祥事を機に、消火現場からは外されているようです」(都庁関係者)

 この消防士は山火事を招く数日前、とある“事件”を起こしていたという。

「低温調理器を庁舎で使っていたところ、ブレーカーを落としてしまった。ラーメン用のチャーシューを自ら仕込むつもりだったそうです。わざわざ自宅から料理器具を持ち込み、数時間に渡って煮込むという“本格的”なもの。事件後、『ブレーカーには電気火災を防ぐ役割があり、それが反応するのは火災の恐れがあったという事なので気を付けるように』と厳重注意を受けた」(東京消防庁関係者)