〈ただいま。〉

 3月13日、自身のインスタグラムにこう投稿したのはドジャースの大谷翔平(30)だ。日本で行われるカブスとの開幕戦。日本でのプレーは2023年のWBC以来約2年ぶりとなる。

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羽田空港ロビーには、1000人以上のファン

 ドジャース一行を乗せたアトラス航空のチャーター便が着くと、羽田空港ロビーには平日の昼だというのに、1000人以上のファンが集結した。

「動線には高さ2メートル以上のパーテーションが立てられた。前日に到着していたカブスナインはその裏を通ったのですが、ドジャースは別ルートのVIP専用の特別動線で空港外に出たとみられます。混乱を避けた陽動作戦は見事に成功したようです」(スポーツ紙記者)

 在米ジャーナリストの話。

「2年連続の海外での開幕戦は異例。時差ボケや体調管理の問題はあるが、選手たちは日本行きを歓迎していた。クレイトン・カーショーはリハビリ中なので今回のメンバーには入っていないのに、わざわざ自腹で来日したほど」

帰国による経済効果

 15日の巨人とのプレシーズンゲームに一番DHで先発出場した大谷は、早速ホームランを放ちファンを熱狂させた。

「帰国したばかりでいきなりホームランを打つなんてやはり普通の選手ではないですよね。ストイックな生活をされているのに常にニコニコしていて、ファンサービスも欠かさない。そんな人間性が彼の経済効果を高くしている」

 こう話すのは各種経済効果の試算で知られる関西大学の宮本勝浩名誉教授だ。今回の大谷凱旋における経済効果の算盤を弾いてもらった。

「NPBの通常の試合だと1試合あたり3億〜4億円ほどの経済効果がある。ところが今回は前例にないほどの盛り上がり。開幕戦1試合あたり約16億円、2試合で32億円。さらに巨人、阪神とのプレシーズンゲームで1試合あたり8億円が見込め、それが4試合開催される。これで約64億円。これに大谷選手の広告的効果が10億円ほどプラスされる。MLBの選手の旅行費・滞在費・土産代が3億円、その他が1億円とすると、概算でも78億円ほどになると見られます」

 帰国するだけで約80億円の経済効果を生むとあれば、便乗しようと関係者は必死のようだ。

数日で80億を動かす男

大谷が契約者第1号となった別荘

 大谷がハワイ島の高級リゾート地に別荘を建設予定の「ザ・ビスタ・アット・マウナケア・リゾート」を最初に訪れたのは22年10月のこと。14の区画が分譲されており、1区画はおよそ4000平米になる。一流建築デザイナーが設計する建物の平均床面積は650平米で販売価格は平均約25億円。大谷が契約者第1号となったことが報じられた。