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中学受験“25年で上がった学校、落ちた学校” 親の常識で学校を選んではいけない

昔の名門がいまは昔ということも

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 2020年度の大学入試改革に備え、ますます重要になる中学受験の志望校選び。子どもの中学受験を考えたときに、最初に気になるのが、学校の偏差値かもしれません。しかし、親世代が中学受験をしたときの状況と現在は全く学校の序列が変わっています。人気のある学校はより難しくなり、人気のない学校は入りやすくなっていきます。親世代の常識で、学校選びをしてはいけないと、算数教育家・中学受験専門カウンセラーの安浪京子先生は話します。

前編「中学受験 最新ツール「校風マトリクス」で子どもが伸びる学校を選ぼう」より続く

安浪京子先生

昔の名門校が今は見る影もないことも

『中学受験 大逆転の志望校選び 学校選びと過去問対策の必勝法55』(安浪 京子 著)

「偏差値は絶対的なものではない」といつもお話していますが、中学受験において偏差値を無視することができないのも事実です。塾や模試によって偏差値に違いはありますが、相対的な位置を把握するうえでは有効です。そして、どの学校も偏差値表に掲載される数値に戦々恐々としています。

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 偏差値は「世の流れ」や「入試形態」「塾との関係」など様々な要因で変動します。そのため、中学受験をされた親御さんの中には「豊島岡は昔、裁縫学校だった」などとおっしゃる方も一定数いらっしゃいますが、偏差値は諸行無常。“親世代の頃には偏差値表にすら載っていなかった学校が今は最難関校に”、あるいは“あれだけの名門校だったのに今は見る影もない”といったことが多々あるので、固定観念は禁物です。