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「東大のコンプラ通報窓口が機能していない…」
注目すべきは、教授ら2人に加え、“国立大学法人東京大学”も被告として訴状に並んでいることだ。
訴状によると、昨年9月、男性は東京大学のコンプライアンス委員会に対して接待や恐喝被害について申し立てを行ったものの、いまだ大学からの聞き取りもなく、“放置”が続いているのだという。4月には大学管理の研究ホームページが消去されるなどし、接待や恐喝を認知した東大が、共同研究を「廃止しこれを積極的に隠ぺいしようとした事案」だとも踏み込んでいる。
東大関係者が語る。
「東大のコンプラ通報窓口が機能していないことは、大学全体で囁かれており、特に医学科や大学病院で顕著です。職員や院生が不正を通報しても、窓口が担当部におうかがいを立てるだけで終わってしまう」
原告の男性は、告発や訴訟に踏み切った経緯について取材にこう語った。
「教授がこの有様で東大の管理体制もこの有様では、共同研究をする民間企業は今後も食い物にされ、泣き寝入りです。日本最高位の大学だからこそ、安全な研究環境を整えてほしい」
沈黙は許されないだろう。
◆ ◆ ◆
配信中の「週刊文春電子版」では、「東大皮膚科カリスマ教授の『Tバック接待』写真と『1000万恐喝』音声」と題した詳報を掲載。さらに、教授から民間側への「金を持ってこい」「殺すぞ」との「恐喝」を後日認めた証拠音声の動画も公開している。
