「今までだったら、主人と一緒に話をしながら考えられた。今はもう、話し相手もいなくて……」

週刊文春」記者にこう心境を吐露するのは、今年1月に亡くなった前兵庫県議、竹内英明氏(享年50)の妻。5月27日に公表されたある調査報告書についての思いを聞いていた最中、零れた言葉だ。

斎藤元彦・兵庫県知事 ©︎時事通信社

斎藤氏は「指示をしたという認識はありません」

 今回公表されたのは、兵庫県が設置した、元西播磨県民局長のX氏(故人)の私的情報の漏洩に関する第三者委員会の報告書。斎藤氏の最側近の1人で元総務部長の井ノ本知明氏による情報漏洩が認定されると共に、漏洩が斎藤氏の指示によって行われたことも認められた。それでも斎藤氏は「指示をしたという認識はありません」とする主張を曲げない。

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知事の指示を指摘する第三者委員会の最終調査報告書

 竹内氏は昨年11月の県知事選の最中、「知事を貶めた黒幕」としてSNS空間でバッシングを浴び、家族に危害を加えられるかもしれない恐怖から精神的に不安定になり、命を落とした。いま竹内氏の妻は、斎藤氏に何を思うのか。率直な思いを尋ねると、「週刊文春」の斎藤氏に関する短期集中連載のタイトルを引き合いに、こう語りだした。

「斎藤さんは“冷血の知事”というより――」

2024年9月、百条委員会で斎藤知事に質問する竹内氏 ©時事通信社

 6月4日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」ならびに6月5日(木)発売の「週刊文春」では、竹内氏の妻の“慟哭告白”に加え、斎藤氏を待ち受ける6月の県議会が“いばらの道”である理由、追及を強める県議たちが狙う斎藤氏の「偽証疑惑」などを詳報している。

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