サラリーマンの給与が上がっていると言っても一部の企業の話。物価は上がり、税金や社会保険料も上がりそうな今、退職した後の人生まで考えると、不安だらけの日本。そんな中、『学歴なし、人脈なしなら、社長になれ!』(ダイヤモンド社)の著者・増井俊介氏が率いる㈱エンパワーは急速に業績を伸ばしている。
『買取大吉』を展開する㈱エンパワー。2020年に『買取大吉』を380店舗展開し、売上65億円であった同社は、2024年には1,032店舗で売上810億円となった。店舗数は毎月20~50店舗増やしており、現在は1,350店舗(2025年5月末現在)に到達した。
『買取大吉』1,350店舗のうち、実は直営店舗は約170店舗。1,200店舗近くはフランチャイズ加盟店が経営する店舗。そしてその事業継続率は96%以上※と、驚きの数値をたたき出している。果たして『買取大吉』は現代の錬金術なのか、検証してみた。
※計算式:100−(閉店数÷(閉店数+総店舗数))×100、対象期間:2023年10月1日~2024年9月30日
『買取大吉』フランチャイズに加盟した年収500万円サラリーマンの現実
日本のサラリーマンの平均年収は460万円。少子高齢化に歯止めはかからず、退職後に安心した老後が迎えられるかどうか、不安に思う人も多い。この不安を起業という方法で乗り切ろうとした山口さん(39歳・仮名)に話を聞いた。
――以前はどのような仕事をしていたのですか?
「営業の仕事をしていました。残業は月に30時間程度ですが、給料は年収500万を少し切る程度。出世したとしても年収1,000万円を超えることはないかなと諦めていました」
――なぜ、『買取大吉』へのフランチャイズ加盟を考えたのですか?
「これから子供たちの塾費用などが増えていくのに給料は上がらない。65歳まで働いたとしても、残った現金と貰えるかどうかわからない年金では、子供や将来の孫に何も買ってやれない。いっそ起業でもしてみるか!と妻にジョークのつもりで言ってみたんです」
――いきなり「起業」ですか? 奥様も反対なさったでしょう。
「ところが、妻が昔使っていたブランドバッグを『買取大吉』に売りに行ったことがあったんです。そこで話を聞いてみると、店はフランチャイズで社長である店主が1人で運営しているとのこと。妻がそれを聞いて、そんな起業ならいいかも、と言うので調べてみたんです」

――それで『買取大吉』フランチャイズに加盟したんですね。
「会社の上司に、退職しようと思っていることを相談しました。でも上司はまともに話を聞いてくれないと言いますか、当たり前なんですが、私のことなんて深く考えてくれなかったんですよね。なんだか拍子抜けしてしまって、それから3か月後には退職しました。
すぐに『買取大吉』に電話して、フランチャイズ加盟に興味があると伝えました。『買取大吉』の方は、私の今までの仕事や環境をよく理解してくれて、なんか嬉しかったですね。出会ったばかりなのに私の人生も心配してくれて。安心してフランチャイズ加盟させてもらいました。
実は、退職金をあわせても手持ち資金は500万円ちょっとでした。それでも開業できたのは、日本政策金融公庫から1,000万円あまりを借り入れたからですが、そのあたりも色々サポートしてもらったので、開業までは想像していたよりスムーズでした」
――業績はどうですか?
「事業計画もフランチャイズ本部の方にアドバイスをもらいながら作ったんですが『いきなりうまくいくと思わない方がいいですよ』と初めにクギを刺されました。かなり保守的に計画したんですが、それよりはだいぶ上振れた結果になっています」
――ズバリ、年商はいくらですか?
「1日に来店されるお客様はだいたい4~5人。これは『買取大吉』の平均からすると少ない方らしいんです。それでも月の売上は1,000万円を少し超えるくらいなので、年商は1億3,000万円くらいです。利益は内緒ですが、サラリーマン時代の年収は2~3か月で稼げるくらいになりました」
『買取大吉』フランチャイズのビジネスモデル
山口さんの話を聞くと驚くが、山口さんの例は『買取大吉』店舗の平均よりは低いケースだという。『買取大吉』のビジネスモデルをもう少し細かく見てみよう。


初期費用については、フランチャイズ加盟なら一般的な金額だ。ただし、学習塾などに比べると圧倒的に店舗面積が小さいので、物件取得費を抑えることができる。
1日の想定来店数は4~5人。これなら1人で運営可能だ。もちろん品物を査定しても売却せずに持ち帰るお客様もいる。しかし成約率は常時75%を超えるようなので、月あたり成約件数は90件程度。買取額は平均7万~8万円前後で、販売額が平均11万~12万円※。つまり粗利益は3万~5万円。90件だと270万~450万円と計算できる。ここから経費を差し引くが、フランチャイズ本部に支払うロイヤリティ等・家賃・その他経費を差し引いても200万~400万円は残りそう。そこから広告宣伝費と報酬を得ているとしたら……これは、サラリーマンの月給を優に超えそうだ。
※計測期間:14期実績(2023年10月~2024年9月) 計測対象店舗:直営店平均買取大吉の詳細はこちら
ビジネスモデルを考えると、山口さんの例が珍しくないことが理解できる。そして更に稼ぐことも十分期待できそうだ。『買取大吉』フランチャイズ本部の村上壮介部長に聞いてみた。

――買取専門店というビジネスの将来性は?
「業界紙によると、国内に潜在する古物(使用した中古の商品)埋蔵量は66兆円。そのうちの5%程度が市場に出てくるので、リユース市場は年間3兆円あまりです。これが2030年には4兆円を超えると言われています。業界としては伸び続けていて、自動車業界で言うと日本の1960年代に近いのではないでしょうか」
――買取専門店のなかで『買取大吉』がお客様に選ばれる理由は?
「まず、IKKOさんを軸にした宣伝効果は高いですね。直営店平均の数字で言えば、3年前は1か月あたり120名程度だった来客数が、今は250名を超えるようになりました。
リユース市場は伸びているので、買取専門店も増え続けます。そんな群雄割拠の中でお客様を惹きつけるには強力なブランド力が必要です。IKKOさんは正にお客様を呼びこむ福の神だと言えるかもしれません」
起業し『買取大吉』フランチャイズを運営するという成功への道
「また『買取大吉』は、『大吉オークション』という事業者向けオークションを行っており、月間取引高は30億円を超えます。買い取った商品をオークションで販売するので、相対で業者に販売するよりも10~20%高く売れる。高く売れるから、お客様からは高くお買い取りできるのです。その結果、他の買取専門店へ行くより『買取大吉』に行った方が高く売れるということで、お客様が増えているのだと思います。そしてリピートも多く、来店される方の4割はリピーターのお客様なのです」

――『買取大吉』は既に1350店舗以上。店舗を増やすとお客様を取り合ったりしませんか?
「店舗数が増えるにつれて、1店舗あたりの来客数も増えています。その理由は2つあります」
①買取専門店の利用者数は、まだまだ伸びる
「私どもの調査によると、『過去3年間に買取専門店を利用した人は13%』という結果が出ております。つまり、まだまだ市場としては黎明期であり、13%が20%、30%と上がっていくと思います。その場合、もっとも店舗数の多い店、つまり『買取大吉』の集客が増えると見込んでいます」
②『買取大吉』ブランドの価値が高まっており、お客様に選ばれている
「多くの方々が“最近、近くにも『買取大吉』ができた”と口にされます。いろいろなところで『買取大吉』のブルーの看板とIKKOさんを目にすることで『買取と言えば、買取大吉』というブランディングが成立してきました。
こういった理由から、まだまだ『買取大吉』フランチャイズの出店には明るい未来があると思います」
学歴や人脈が無くても、社員を雇わなくても年商1億円を超えることができるというのは夢がある。今や「夢」は特別な才能のある人だけのものではなく、「一歩踏み出す勇気」がある人すべてに開かれているのかもしれない。
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