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セクシーボイスで人気の声優・諏訪部順一さんが『ヴェノム』を語る

特別インタビュー「太陽よりも月のほうがいい」

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声優の諏訪部順一が、マーヴェル最新作『ヴェノム』で、トム・ハーディ演じる悪の主人公エディ・ブロックの吹替に挑んだ。アニメ『テニスの王子様』の跡部景吾役や『黒子のバスケ』の青峰大輝役などで知られる、声優界きっての変幻自在な七色の声の持ち主が、本作で自らに課した禁じ手とは?

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作品名はわからず臨んだボイステスト

――声優としてアニメーションの世界で目覚ましいご活躍をされてきましたが、今回実写のマーヴェル作品で初の主演を務められますね。

諏訪部 事務所から「作品名はわからないんですが、外画の吹替の問い合わせが来ています」と連絡がありまして。ボイステストに臨んだところ『ヴェノム』でビックリしました。結果、本国からOK が出ればエディを演じられる運びとなり、最終的な決定連絡が来るまではドキドキものでしたね。マーヴェル作品の主人公の声を担当出来てとても嬉しかったですし、光栄に思っています。

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声優の諏訪部順一さん ©志水隆/文藝春秋

――これまでも『スパイダーマンホームカミング』や『ジャスティス・リーグ』、『バットマン』などのアメコミ映画で吹替をなさっていますね。

諏訪部 今回ほど台詞や出番は多くありませんが(笑)。アメコミは特別詳しいわけではないのですが、映画化された作品はかなり観ています。子供の頃から映画が大好きで、学生時代は8mmフィルムで自主映画も撮っていました。そんな自分にとって、映画館はいまでも特別な場所。そこで上映される作品にかかわれることも「この仕事やってて本当によかった!」と思えるスペシャルな出来事です。かつてテレビ東京系で放送されていた『シネマ通信』や、テレビ朝日の深夜映画枠『シネマエクスプレス』など、様々な映画番組のナレーターを長年務めていました。紹介する側から出演する側になった今日。ちょっとくすぐったい感じです(笑)。