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なぜアマゾンの納税は低額で済むの? ついに日本も「デジタル課税」へ本腰

2018/11/19
アマゾンのジェフ・ベゾスCEO ©共同通信社

 政府税制調査会は11月7日、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などの国際IT企業による租税回避に対抗するため、「デジタル課税」導入の検討を始めた。英国が先月末、20年4月から「デジタル課税」を導入することに背中を押されたと見られる。

 税金とは元来、利益に対して課されるもの。だが、世界各国でビジネスを展開するGAFAは、アイルランドなど“タックスヘイブン”に海外本社を置き、利益を集中させることで課税から逃れてきた。そのため、国内売上高に一律2%の課税をしようというのが、英国のデジタル課税だ。

 日本の現状はどうか。アマゾン日本法人、アマゾンジャパンの納税額が分かる年が1年だけある。14年度決算だ。

 この時の同社の年次報告書に記載された日本法人の売上高は、79億ドル強(約8400億円)。ところが、日本国内の決算公告に記載された売上高はその約1割の900億円弱で、納税額は僅か11億円に過ぎない。単純計算とはいえ、8400億円の売上高なら納税額は100億円に迫ってもおかしくはなかった。実際、同じような売上規模の高島屋の納税額はこの年、約137億に上る。なぜこうした租税回避策が可能なのか。