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「球団の体質を変えて」阪神タイガース元社長が語る“ダメ虎”改革案

「私はいまは球団経営を退いたただのOBの一人です。しかし、私が口を開くことで、現経営陣が“なにくそ”と思って、勇気をもって改革を果たしてくれたら――。そう願って、今回はインタビューを受けることにいたしました」

元阪神タイガース球団社長 野崎氏 

 こう語るのは元阪神タイガース球団社長の野崎勝義氏(76)だ。

 阪神電鉄の旅行部門一筋に歩み、1996年、球団常務として出向。2001年から04年まで球団社長を務めた。プロ野球の「球団経営」の内実を知る野崎氏は、阪神タイガースが近年低迷している理由について次のように分析する。

「特にタイガースについては、私が球団社長をしていた頃(2001~04年)に組織改革を進めたのですが、07年に球団を去ってからこの10年ですっかりもとの『ダメ虎』に戻ってしまったようで、残念でなりません……」

 野崎氏が古巣に苦言を呈するのは、03年に星野仙一監督が率いてリーグ制覇をした時のような「強い球団」に戻ってほしいからこそだ。野崎氏は、球団立て直しには「外様監督が重要だ」と説く。

「少し古い話になりますが、私が球団常務を務めていた97年に吉田義男さんが、3度目の阪神タイガース監督に就任しました。そのシーズンを5位で終えた吉田さんは、ドラフトでチームの弱点であったキャッチャーの補強をしたいと考えていた。そこで即戦力となりそうな社会人捕手の名前を編成会議で挙げたんですが、スカウトが『その捕手は見たことがないから』と難色を示したのです。

 捕手が弱点なのはチーム状況から明らか。本来であれば、その捕手を見ていないスカウトが悪いのですが、吉田さんは球団に遠慮して強く言えず、結局捕手を指名しなかった。あれだけ長く監督を務めた吉田さんにしてそうなのです。生え抜きの方はどうしても球団に遠慮をしてしまう。外様の方がしがらみを気にせず改革を行いやすいのです」

 実際、02年から監督に就任した外様の星野監督は、当時のオーナーに編成面で直談判するほどの熱血ぶりを見せ、野崎氏と二人三脚で歩みながら、球団の体質を変えていった。

金本氏と矢野新監督 ©文藝春秋

「スターOBではありますが、生え抜きではない金本監督なら球団の体質を変えてくれるかもと期待しました。しかし、タイガースはコーチ人事などフロントで判断すべきことも監督に委ねて『すべて任せます』とやってしまった。これでは新人監督には気の毒だったと思います。金本監督の次の矢野燿大新監督には、球団と一緒になって改革を進めてほしいですね」

文藝春秋12月号

野崎氏は、「文藝春秋」12月号に掲載の記事「元阪神球団社長だからわかる 巨人・阪神『伝統球団』はなぜ堕ちたか」で、巨人と阪神が近年低迷している理由を分析している。両球団とも「球団経営力に難あり」と論じる野崎氏の主張とは――。

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