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「モノクロで挑戦するかも」ビートたけしが明かした新作映画の中身

2018/12/13

 昨年刊行の純愛小説『アナログ』以降、北野武監督は小説家ビートたけしとして『ゴンちゃん、またね。』(9月刊)、『キャバレー』(オール讀物9月号掲載)を矢継ぎ早に発表。さらにこのたび新作『フランス座』(12月12日刊)を上梓し、その勢いが止まらない。

 一方で、世界中のファンが待ち望んでいるのは次なる北野映画だ。いつ新作が撮られるのか? 今度はどのような内容なのだろう? など、『アウトレイジ 最終章』公開後から様々な憶測が飛び交っていた。

たけし氏

 待望の新作について、ついに北野監督本人により大きなヒントがもたらされた。

 なんと次回作として、“本能寺の変”に材を取った戦国絵巻を検討中らしい。現時点でのタイトル案は『首』。

 これまで男たちの死に様に独自の美を見出してきた北野監督だ。戦国時代における死を象徴する「首」が標題となると、いやがうえにも期待が高まるというものだ。

 北野監督が構想中のアイデアを明かしたのは、「文藝春秋」2019年1月号に掲載されている作家・伊集院静氏との対談「草野球が教えてくれた」の席上だ。

「いま、ずっと映画にしたいと構想している、本能寺の変を題材にした『首』って歴史物を、小説とシナリオで同時に進めてるんです」

“本能寺の変”は日本史最大のミステリーとされる事件。なぜ明智光秀は天下人・織田信長に反逆し、なぜ豊臣秀吉は光秀を倒すことができたのか――この謎を北野流に解釈しようというのだろうか?

「片っ端から史料を読んでノートを取るでしょ。そうすると、こんなに積み上がっちゃって。どうしていいか書きあぐねてる感じですよ」

新作映画の構想を伊集院静に語る北野武

 北野監督は、敬愛する黒澤明監督が撮った『蜘蛛巣城』をマイ・フェイバリット・ムービーに挙げている。『蜘蛛巣城』はシェイクスピアの戯曲を下敷きにした、血みどろの戦国絵巻だ。もしかすると次なる映画は画作りにも新しい変化が見られるかもしれない。というのも、現在発売中の「週刊文春エンタ!2018」で、北野監督はこのように発言しているからだ。

「次に映画を撮るということになると、今度はフレームに凝っちゃうんじゃないかなって気がしてしょうがない。せっかくやるなら、今まで通りにはいけないよね。これだけ映像が氾濫してると、映画に求められるのは高い意識をもった映像なんだろうなと思うからね。もしかしたら、モノクロで挑戦するかもしれないよ」

文藝春秋1月号

 前述の伊集院氏との対談によれば、新作の始動は、来年秋以降を希望しているという。

 処女作以来、常に映画の常識を打ち破ってきた北野武監督。早ければ2020年、通算19本目となる最新作によって、日本史と映画史が覆されることになりそうだ。