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――まさに「筋肉は裏切らない」というフレーズの通りですね。

串田 そうですね。筋トレをやっているのとやっていないのとでは、歌が全然違いますよ。

ライブ前に一人で山の中に分け入り「ウワーッ!」

――喉の調子を保つために、筋トレ以外で心がけていることはありますか?

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串田 僕はあえて喉をケアしないんです。何十年か前にリズム・アンド・ブルースのバンドをやっていたとき、喉を痛めて医者に行ったことがあるのですが、お医者さんにそもそも環境が悪いと言われまして。僕はタバコを喫いませんが、ライブハウスは煙でいっぱい。みんな、酒も飲んでいる。

 

 それならケアするより鍛えちゃおうと思いまして、リハーサルなのに全力で3時間歌い続けたり、ツアーに行ったときはライブ前に一人で山の中に分け入って「ウワーッ!」と大声で叫んだりしていました(笑)。海に潜って叫んだこともあります。ブクブクいってるだけなんですけど(笑)。当時は1年で300ステージぐらいやっていましたから、とにかく喉を鍛えなくちゃ、と思っていましたね。今は毎日歌うことはありませんが、ステージの何日か前からは、これでもかと大声を出して喉を鍛えますよ。

自分が楽しくないと、聴いてくれる人も楽しくない

――ワイルドすぎます! まるでヒーローの特訓のようです。そうやってずっと変わらない迫力のある歌声を維持されているんですね。

串田 ファンのみなさんが子どもの頃から聴いている曲を歌うとき、「ああ、もう歳だから衰えたな」と言われたくないですし、そう思わせてしまうのも本当に失礼ですからね。やっぱり、そのままの声と迫力は保ちたい。いつでもそういう気持ちでいます。

 

――ずっと最前線で活躍し続けることができる秘訣があったら教えて下さい。

串田 鍛えて結果が出ると、すごく楽しいんですよね。鍛えることは辛くて苦しいものではなく、鍛えることで声を出しやすくなって自分の中から「楽しい!」という気持ちが湧き上がってくる。やっぱり自分が楽しくないと、聴いてくれる人も楽しくないと思います。