「Go! Go! Muscle! リングに稲妻走り~」。『キン肉マン』や『宇宙刑事ギャバン』の主題歌をはじめ、これまで数々のアニソン・特撮ソングを歌い上げてきた串田アキラさん。その力強くも優しい歌声で、子供から大人まであらゆる世代を魅了してきた串田さんは、今年で73歳。11月6日には、デビュー50周年を記念したベストアルバム『Delight』をリリースしました。そんな“レジェンド”串田さんに、「最前線で活躍し続ける秘訣」と、「ダメ出しだらけで苦しんだ40年前」についてお聞きしました。(全2回の1回目/#2に続く)

 

◆◆◆

――串田さんは今、73歳だとお聞きしていますが、すごい筋肉ですね! 筋トレはいつ頃からされているのでしょう?

50周年記念ベストアルバム『Delight

串田 『キン肉マン』(83年)を歌っている頃から、腹筋はよくしていました。声量を出すためでもありますが、「♪キン肉マン~」と歌っている体型がボヨ~ンとしていたら、ちょっとイメージが違うかな、と。本格的に筋トレを始めたのは、『トリコ』(11年)の主題歌を歌うようになってからです。トリコはキン肉マンよりもデカくてすごい筋肉なので、「もっと完璧にやらなきゃ!」と思って、トレーニングを始めました。

ADVERTISEMENT

――今はどのくらいのメニューをこなしているのでしょう?

串田 腹筋は一時期に比べてかなり減りましたが、負荷をかけながら腹筋台で腹直筋を300回ぐらい。次に腹横筋を鍛えるのに左右両方で150回ずつ。あとは背筋を反らせて10秒キープを10セットとかですね。

体重が減ると低音が効かなくなる

――腹筋だけで600回! 全部でどれぐらいの時間をかけるのですか?

串田 2時間はかけますね。ジムではなく、家で道具を揃えてやっています。「どうすればジムの高価なマシンのように二の腕を鍛えられるんだろう」とトレーニングのメニューを考えていると楽しくなっちゃうんです。自分で考えたメニューをこなすことで、筋トレ自体は苦しくても「よし、明日につながるぞ」と思えるんですね。

――筋トレをすることで、歌への影響はありますか?

 

串田 歌うことが、すごく楽になりますね。筋トレをする前は1日10キロぐらい走っていたんです。走ることで今より10キロぐらい体重が軽くなりましたが、声まで軽くなってしまった。ドーンという低音が効かなくなったんです。「これはまずいな」と思って筋トレをするようになったら、声が戻りました。もう、これしかない(笑)。今はできるだけ声が衰えないように頑張っています。