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「ももクロさんと共演したとき……」歌手デビュー50周年・串田アキラが語る“次世代への思い”

串田アキラさんインタビュー #2

2019/11/06

ももクロからは「クッシー! クッシー!」

――テンプテーションズと串田さんが共演されたように、いまや大ベテランになった串田さんが若いアニソンアーティストや声優さんたちとステージで共演することが増えました。

串田 そうですね。ぼくから見れば若い人しかいないので、どんどんいい形で伸びていってほしいという気持ちが強いですね。仕事で会うことがほとんどですが、影山(ヒロノブ)、遠藤(正明)、きただに(ひろし)なんかとはすごくいい感じで付き合っていますね。ほかにもたくさんいますが、みんな、「クッシー、クッシー」と慕ってきてくれるんですよ。それはすごく嬉しいですね。

 

――若い女性の声優さんたちと、ステージでご一緒されることもありますね。

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串田 イヤホンズ(若手女性声優ユニット)とも共演しましたが、僕の曲を一生懸命勉強してくれて、一緒に歌ったりできたので、やっぱりそういうのは嬉しいですね。ももクロさんと共演したときも、「クッシー! クッシー!」と言ってくれて。「ふなっしーじゃねえんだ」と思いましたが(笑)。一緒に『キン肉マン』を歌いましたが、キーが合わないのに必死になって覚えてきてくれて嬉しかったですね。

若い共演者の楽屋へ自ら挨拶に

――串田さんは若い共演者の楽屋に自ら挨拶に出向くとお聞きしました。そうやって壁を作らない姿勢を続けているからこそ、いい形の共演ができているのではないかと思います。

串田 「どんな人なのかな?」と思って会いに行きますね。お互いのことを知って、1日一緒に楽しめればいいかな、という気持ちです。僕のほうが年上だから挨拶に来るのを待っている、なんてことはしないですよ。

 

 僕がデビューした当時、やっぱりいろいろ理不尽なことがあったんです。起こってはいけないと思うようなこともたくさんありました。だから、自分が上の立場になったときは、そういうことはしたくないな、と。みんな好きで歌を歌っているのだから、やっぱり楽しく歌ってもらいたい。一生懸命歌いなよ、という気持ちですね。若い人のいいところはどんどん伸ばしてあげたい。僕はディレクターでも何でもありませんが、「頑張ってね!」という気持ちはすごくありますね。