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「ももクロさんと共演したとき……」歌手デビュー50周年・串田アキラが語る“次世代への思い”

串田アキラさんインタビュー #2

2019/11/06
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一度しか歌っていない“幻のCM曲”が初の音盤化

――今回のアルバムにはたくさんの曲が入っていますが、串田さんが印象に残っている曲を、アニメ、特撮、CMで1曲ずつ挙げていただけますか? 

串田 特撮だったら、『宇宙刑事ギャバン』ですね。この世界でデビューした『太陽戦隊サンバルカン』のレコーディングで苦労したことも忘れられませんが、本当に火をつけたのは、僕としては『ギャバン』だったと思います。

 アニメはやっぱり『キン肉マン』でしょう。『トリコ』もすごく好きですし、いろいろなアニメを歌わせてもらいまして、全部好きなんですが、『キン肉マン』の雰囲気にはちょっと勝てませんね。ルックス的には三枚目ですが、カッコ良さもあるし、優しさもある。そんなヒーローでした。

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――CMソングはいかがでしょう? 串田さんといえば『富士サファリパーク』が有名ですが。

串田 実はずっと探してて、やっと音源が見つかったCMソングがあるんです。それが小川珈琲の『Orange County』という曲。1980年で『富士サファリパーク』と同じ年なんです。『富士サファリパーク』のCMは関東と東海地方ですが、小川珈琲のCMは関西でしか放送されていませんでした。関西へ行くと、みんなに「歌ってほしい」と言われるのですが、「えっ、それ、何?」って(笑)。実はレコーディングしたときしか歌っていないんです。

――初めて聴かせていただきましたが、おしゃれな曲ですね。

串田 ラテンのノリで、全然イメージが違うんですね。「えっ、これ、CM?」という感じで面白いんじゃないかと思います。東の『富士サファリパーク』、西の『Orange County』という感じですね。今回は小川珈琲にテープがあったのを見つけて、初めて音盤化していますので、ぜひ聴いてほしいですね。

 

声が出なくなるまで歌いたい

――ありがとうございます。では最後に、デビュー50周年を過ぎて、今後どんなお仕事をやっていきたいかをおうかがいできればと思います。

串田 当然、歌は声が出なくなるまで歌いたいです。また、できれば特撮・アニメの主題歌とは言いませんけど、挿入歌でも、何か関わった曲が歌えればいいなと思いますね。

 常に気持ちは前向きで、これからも体力はなくさないように、毎日鍛えていくつもりです。僕が一番好きな言葉は「毎日がスタート」。何歳になっても、これですね。いつもそういう気持ちで、やりたいことをいっぱいやっていきます!

 

撮影=鈴木七絵/文藝春秋

INFORMATION

1969年に『からっぽの青春』でデビュー、その後アニメ・特撮シンガーとして『太陽戦隊サンバルカン』『宇宙刑事ギャバン』『キン肉マン』の番組主題歌や、『富士サファリパーク』などのCMソングを多数歌ってきた“アニソン界の超人”串田アキラさん。そのデビュー50周年を記念したベストアルバム『Delight』が11月6日にリリースされました。詳細は日本コロムビアHPにてご確認ください。

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