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2020/06/24

印象的だった嶋、村上、斎藤投手コーチの“声”

 もちろん、他の選手やコーチもやっていたかもしれないし、高津臣吾監督に関しては根が明るい方だというのはスワローズファンなら皆が知っていますから、ベンチでは逆に野村監督のように泰然自若と座っていてほしいと個人的には思っています。

 まず嶋選手。

 現状は中村悠平選手が1番手になるんだろうと思いますが、2013年にチーム一丸となって日本一になったキャッチャーがベンチにいて、ピッチャーへの声かけはもちろん、一球一球に「いいよー!」「ナイッスー!」と声を出してくれている。それだけでベンチが明るく感じる。去年とは大違いです。

  試合に出ていても出ていなくても、スワローズにとって嶋選手の加入はとんでもない戦力アップだと思いました。

嶋基宏と清水昇

  次に、斎藤投手コーチ。

  この3連戦では、長谷川宙輝、清水昇、今野龍太、寺島成輝、大西広樹といったこれまで1軍経験がない、もしくは浅い投手が使われました。その一人一人に対して、斎藤コーチは横に座って話をしていました。

 ほとんどのコーチは立って話をしていると思います。

 この、立つか横に座るかという違いはとても大きい。

 これを自然にできる斎藤コーチは間違いなく投手陣の心を掴んで一つにしてくれると確信しました。

 そして、村上選手。

 正直、あんなに声を出して感情を表に出すような選手だとは思いませんでした。ハタチの4番がベンチの真ん中で声を張り上げる事ができる環境が今のベンチにはある。

 最高じゃないですか。

 21日の試合では3点を追う8回裏、中日・マルティネス投手から粘って粘って四球を選んだ宮本丈選手に、一番に立ち上がって拳を突き上げて喜んでいたのが村上選手でした。

 近年ベテラン頼みになりつつあった野手陣の中で、塩見泰隆選手を含め2017年ドラフト組の野手がどんどんチームを引っ張っていけば、先輩、レジェンド達は必ず乗っかってくれるはずです。

 他にも、自らの勝ち投手の権利を失った時、それを消してしまった梅野雄吾投手にベンチから声をかけていた石川雅規投手や、代打を送られたエスコバー選手がベンチで手を叩きながら、自らの代打宮本選手に声を出していたこと。存在感が際立つ宮出隆自ヘッドコーチ、等々書きたいことは山ほどあるのですが、間違いなく言えることは、今年のスワローズのベンチのムードはもの凄くいいということ。

 今年のスワローズのベンチには、優勝した2015年シーズンの雰囲気があるように感じます。

 最後に、球団の無観客試合に対してのプロデュース力についても書かせてください。

 神宮球場の内野席に置かれた沢山のファンからの言葉を大きく書いたメッセージボード。

 あの演出は最高にセンスがあると思います。

 間違ってもファン一人一人の顔を貼ってネット裏や内野席にマネキンよろしく並べたり、チャンス時にチャンステーマを流したりという事だけはしないでほしい(笑)。

 やっぱり、人の心に響くのはいつの時代も人の言葉なのですから。

 追伸:神宮球場での実況・解説の皆様におかれましては、声のボリュームにくれぐれもお気をつけくださいませ(笑)。

◆ ◆ ◆

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