いつも以上にタイガースの様子が気になった
実はこの日、スワローズ以上に気になったのが、対戦相手の阪神タイガースでした。
なんていうか、球場全体に流れる空気の淀み。
チームもファンもどうも覇気がないし、チームというより個人で戦っているように見えました。
あと、ビジターチームへのサービスが皆無に等しい(これは広島にも言えますが……)。
ビジターチームが勝った時のヒーローインタビュー、球場では一切音声を流さない。
神宮ではスタジアムDJパトリック・ユウさんがビジターチームのファンへも必ず言葉をかけるし、もちろんビジターチームのヒーローインタビューもファンに向け、球場に流します。
タイガースファンに配慮して? 相手チームへのサービスはなし?
確かにもともとは敵チームのインタビューを流さないのがスタンダードだったし、神宮の場合はビジターチームのファンが多い時も結構あるので、そうなったという経緯もあるとは思うんですが、こんな前時代的なやり方をしていては他の球団のファンから好意的に思われないし、むしろアンチを増やしてしまうんじゃないでしょうか。
今の阪神ファンは昔ほど血の気の多い人ばっかりじゃない。
その昔、甲子園で傘を振っていたら酔っぱらいの阪神ファンに傘を折られた事があるんですが、そんな酷い事をする人は圧倒的に減っています。
それに、阪神ファンに限らず「えっ、嘘でしょ……」と思うようなファンはどの球団にもいますし、スワローズにもいる。
ファンサービスとはすべての野球ファンに向けてあるべき
ただ一つ言えるのは、相手チームの選手がヒーローインタビューで何を言うのか僕は聞きたいし、もちろん負けて悔しい気持ちもあるけど、野球が好きなら絶対に聞きたいはず。
ファンサービスというものは、ホームチームファンに向けてだけのサービスであってはいけないし、野球ファン全体に向けたサービスであるべきです。
確かにタイガースファンからしたら関西のスワローズファンなんて、それこそ燕の、いや、雀の涙ほどかもしれませんが、関西にもスワローズファンはいます。
甲子園でしかスワローズの試合を観られないスワローズファンもいるんです。
燕ファンは甲子園で勝利しても選手の肉声は聞けない
そして関西在住のスワローズファンは、甲子園でスワローズが勝っても、一切勝利インタビューが聞けない。
これって寂しくないですか?
落語界にもいろんな一門があります。
桂、林家、柳家、古今亭、春風亭、笑福亭などなど。
それぞれの一門に特徴があって、自分の一門が一番だと思っている。
そして、お客さんの前ではお互いの一門の事を罵り合ったりする時もありますが、根っこの部分では認めあっている。
米朝一門の会に出て、僕だけ「出囃子無し・マイクoff」になった事はもちろんないし、落語中に大声を出して邪魔された事もない。
それは、ルール以前にモラルの問題です。
一事が万事という言葉があるように、矢野監督の独りよがりにも見えてしまう退任宣言も阪神の根本にある体質から来てるものなんじゃないかなぁ、と勝手に思ってしまっております。
師匠・鶴瓶「もう毎日藤浪に先発させぇ!」
開幕9連敗を見て、阪神ファンの師匠・鶴瓶も「もう毎日藤浪に先発させぇ!」と嘆いておりました。
僕には関西の血が流れているので、やっぱり阪神タイガースという球団は心の底からは嫌いにはなれないし、阪神ファンの面白さは日本一だと思ってます。
それだけに、阪神のこの現状が気になって気になって仕方がないんです。
この場を借りて阪神さん(広島さん)に訴えさせてください。
お願いです!
関西の(広島の)スワローズファンにも選手の声を届けてください!
いちファンとしてよろしくお願いします!!!
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