昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「星野副会長が飲もうとしたので皆でとめました(笑)」

 聞くと円卓に座っていた星野仙一副会長が藤平尚真を単独指名出来た、あまりの嬉しさに、円卓の前に並べてあったサンプルのリポビタンDを「バリッバリッ」と開けて飲もうとしたのだという。

「ネタでしょ?」

「いや、ほんとなんですっ!」

 仙台にいた僕達は半ば信じてはいなかったが、番組のエンディング、誰もいない円卓の映像が映し出されると、明らかにふたが開けられた一本のリポビタンDが真っ白な円卓の上で燦然と輝いていた。星野副会長の歓喜の雄叫びとくしゃくしゃの笑顔を思い浮かべ、とても幸せな気持ちになった。

チームとファンキー加藤さんをも救う勝利へと導いた彼はやはり何かを持っている

 今シーズンはバラバラになっていたフォームもようやく纏まり、中継ぎとして開幕一軍を勝ち取っていたが春先に3試合に登板し、4月18日には登録抹消。再びファームで汗を流していた。そんなおり、奇しくも7月14日にコンディション不良のため登録抹消された早川隆久に代わっての18日の先発であった。自身に勝ちはつかなかったもののチームは勝利。

 さらにこの日は毎年恒例ファンキー加藤さんが球場でミニライブを行う日。2015年から彼が球場ライブを開催する日の楽天の成績は0勝6敗。楽天ファンが最も恐れる一日なのだ。しかしそのジンクスを打ち破りチームとファンキー加藤さんをも救う勝利へと導いた彼はやはり何かを持っている。球場には幸運をもたらすと言われるトンボも大量発生した。

「力はあるんや! はよ、やらんかい!」

 星野副会長の檄が聞こえる。

 藤平尚真、彼の覚醒こそがチームをさらなる高みへと導く。

◆ ◆ ◆

※「文春野球コラム ペナントレース2022」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/55483 でHITボタンを押してください。

この記事の写真(1枚)

HIT!

この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春野球をフォロー