千葉日報を購読し始めたのはつい最近で、千葉県誕生150年となった「県民の日」、6月15日から。
千葉に家を持って23年、ここを終の棲家と決めたからには、自らの足元を、ふるさとをしっかり見つめ直したいと購読し始めたが、いやあ素晴らしい新聞なのだ。
一面、経済面、スポーツ面は当然、千葉だらけ。千葉市動物公園のレッサーパンダ風太くん20歳、収賄容疑の秋本議員(佐倉市)、梨の出荷始まる、などなど。
スポーツが一面に来るときは間違いなく千葉関連だ。
「豊昇龍初優勝」には「日体大柏高出」の小見出しが続く。
ロッテ・佐々木朗希の登録抹消も一面。
サッカー女子ワールドカップの日本代表に選ばれたがなかなか出場機会のない千葉玲海菜(ジェフ千葉レディース)を「大けが乗り越え夢舞台」と大きく扱う。
とりわけ充実しているのがスポーツ面。千葉に住み始めたと同時にジェフ市原千葉サポーターとなった僕も、ジェフの記事がこれほど多いとは知らなかった。1節につき事前の監督・選手インタビュー、今節の見どころ、試合結果、その翌日の追記事、と4度も写真付きで掲載されることもある。もっと早く知るべきだった。
高校野球千葉大会は1回戦からカラー写真と取材記事に大きく紙面を割き、インターハイも県総体から高校総体まで主な競技を詳報。
僕は毎日、千葉県勢の活躍に目を細める好々爺と化している。
Jリーグは千葉、Bリーグは千葉ジェッツとアルティーリ千葉、リーグワンはクボタスピアーズ船橋・東京ベイ、すべて千葉のチームを応援している。千葉のあらゆるスポーツを追いかける新聞があればいいのに、無いなら自分でWEB新聞でも作ろうか、タイトルは「Sporchiba(スポルチーバ)」、などと野望を抱いている。
身体がマリーンズ化してくるのを感じる
でも、プロ野球だけは別なのだ。僕が千葉に引っ越す前、東京ドーム時代からのファイターズファンだ。
千葉日報スポーツ面の主役はマリーンズで、それはもうスポーツ報知の巨人、デイリーの阪神と同様に堂々の偏向報道だ。
「益田痛恨2被弾」。ファイターズが万波中正とアリエル・マルティネスの2者連続本塁打で逆転勝ちした8月1日の試合もうつむく益田の背後にピンボケのマルティネスが写った写真だ。翌2日は僕がZOZOマリンのスタンドで観戦したゲーム。マルティネスの殊勲打、マーベルの来日初勝利で連勝したが記事にはファイターズの活躍はない。「美馬 今季最短KO」。
一方、マリーンズが勝てば「M 平沢2発」「ポランコ来日初満塁弾」と実に元気がいい。
文春野球コラムの仲間、千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章さんのコラム「千葉魂~マリーンズ挑戦の日々~」はマリーンズファンのみならず野球ファン必読の週一連載だ。特に今年は我々ファイターズファンにとっても気になる吉井理人監督の1年目。ベンチの様子、首脳陣の考えが伝わってきて読みごたえがある。
こうして千葉日報を読んでいると身体がマリーンズ化してくるのを感じる。
美馬の初勝利に胸をなでおろし、佐々木朗希の離脱に頭を抱え、千葉市内の小学校を訪問する池田来翔(習志野高出)の記事にポスト福浦=未来のバンディエラを期待する。
ふだんの生活でも、メインバンクの千葉興業銀行に行けば必ずマーくんのポスターを見かけるし、キャッシュカード自体がマーくんのデザインだ。最寄駅から最短28分の海浜幕張で「WE LOVE MARINES」の発車メロディーを聴くたび、生まれ変わったら千葉住みのマリーンズファンになりたいと心底思う。
それだけマリーンズも千葉に根付いているということだ。いつだったか息子の小学校の卒業式には、ボビー・バレンタインの祝電が来ていた。地元の野球少年たちはマリーンズジュニアを目指して練習に励む。因みにマリーンズジュニアといえば、ファイターズとも縁が深い。