お菓子のマカロンやドラジェを思わせる、優しいパステルカラー。いつもの装いに一点でも取り入れれば、愛らしさに加え、華やかな印象に。出会いの多い春先に、忘れがたい人となる。
Chanel（シャネル）
シャネルより新たに登場したバッグ「CHANEL 25」。レザーが編み込まれた象徴的なチェーンや、精緻な格子を描くキルティングされたグレインド カーフスキンが上質を物語る。その色は、初夏のそよ風が似合うフレッシュなライトグリーン。たっぷりとしたマチがあるため収納力に優れ、両サイドにはフラップ付きポケットを装備する。バッグ 高さ30×幅26×奥行き14cm ￥982,300／シャネル（シャネル カスタマーケア☎0120-525-519）
控えめにして印象的。ペールトーンの力
1952年の即位以来、英国の象徴として君臨し続けた故エリザベス女王。国民の安寧を願い、激動の時代を乗り越え国家の顔として世界中の人々に敬愛された。その姿とともに記憶されるのが、優美な色合いの装いだ。
甘いペールピンク、穏やかなレモンイエロー……。女王の頭からつま先までを彩ったのは、花々を思わせる優しい色だった。警護のための目立つ色という理由もあるが、安心感や和やかさを届けたいという女王の意思もあったのではないだろうか。色彩心理学では人間には光や色に対して筋肉が反応するトーナス変化というものがあり、なかでもパステルカラーは相手にリラックス感を与える。
「信じてもらうためには、見てもらわないといけません」という女王の言葉通り、厳粛な場においても柔らかな色調で場を和ませ、威厳と温かみを共存させるオーラで注目された。その一端は、色彩効果によるものと言っても過言ではないだろう。
多くの式典で全身パステルカラーの装いを披露したエリザベス女王。写真右から：2014年、エプソム競馬場のダービーではパープルで統一。2019年のスーパーマーケットの記念式典はペパーミントグリーンでご登場。2011年のウィリアム王子の結婚式にはペールイエロー、2014年のガーデンパーティはピンクの装いで
Ⓒ時事通信フォト
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