「殿下、お疲れ様です!」
そう声をかけられると、椅子に身体を預けながら慣れた様子でお辞儀を返す初老の男性。YouTubeの『旧皇族 華頂宮チャンネル』にアップロードされたある動画の冒頭場面だ。ボーラーハットにフォーマルな装いの男性が画面に映し出されると、テロップには、〈旧皇族 華頂宮家 現当主 華頂博一〉と表示される。
男性が口を開く。
「旧約聖書は日本語を使う人が書いた。それ以外に方法がない」
表情は柔和ながらも、時折鋭いカメラ目線で自説を滔々と語る“華頂宮家の当主”。背後には日の丸が掲げられ、エンディングでは君が代の重厚なBGMが流れ出す――。
スタッフから“殿下”と呼ばれるこの華頂博一なる人物、実は登録者数11万人を誇るYouTuberなのだ。
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source : 週刊文春