携帯イジリで顰蹙を買った首相。だが、舞台裏はもっと悲惨だった。メールが使えない右腕副長官、G20開催国の憤りを招いた事件、トランプと会えない隙を見透かす習近平の甘言に舞い上がる場面も。(秘)公文書に記された数々の失態を問うと――。
ペルーで開かれたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議。各国首脳が談笑する中、石破茂首相(67)が議場の自席でひとり、手元の携帯電話をイジっている。近づいてきたマレーシアのアンワル首相に握手を求められ、笑顔で応じるものの、その体はどっしり椅子に座ったままだ。「恥晒しだ」と顰蹙を買った首相の振る舞い。首脳らとの会話もよそに、携帯で何をチェックしていたのか。
「自身の評判に気を配り、ニュースは頻繁に見ている。議員や支援者らにもショートメールでこまめに返信しています」(首相周辺)
ならば――。
小誌記者の質問にも石破首相は直接、返信をするかもしれない。いや、まさか……。それでも11月24日夕、首相の携帯に「恥晒し外交」についての見解を問うメールを送ったところ、なんと夜になって折り返しの電話があった。
「あの〜、メール見ました、ご苦労様。色んなご指摘はあります。それはね……」
声の主は首相本人。朴訥とした調子で、外遊を振り返り始めるのだった。
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source : 週刊文春 2024年12月5日号