日曜日の夜は、なにかと忙しい。NHK大河ドラマは、録画してそのうち観ようで済ませている。

 しかし後に続くTBS『御上先生』と、日テレ『ホットスポット』はそうはいかない。リアルタイムで観なくちゃ、味が落ちる。

『御上先生』で主人公の高校教師を演じるのは松坂桃李だ。関東屈指の進学校、隣徳学院に赴任した御上孝は、文科省のエリート官僚だが、新設された官僚派遣制度で隣徳に出向してきた〈官僚教師〉だ。

松坂桃李 ©文藝春秋

 内実は文科省内の人事抗争、ゴタゴタに巻きこまれての左遷のようだ。御上が受けもつ三年二組の生徒は二十九人。さすが高偏差値校だけあって、生徒のプライドも高く、反抗的だ。

 そんな生徒たちに、君たちは自分をエリートと思っているが、単なる“上級国民予備軍”に過ぎないとクールに挑発する。御上に反撥する急先鋒が報道部に属する神崎拓斗(奥平大兼)だ。神崎は学校新聞で、御上は不祥事で左遷された官僚で、背後には文科省の闇が潜むと大きく報じる。

 そんな神崎を、またも御上は冷静にいなす。確かに自分は左遷された。しかし君は真実を伝える報道といいながら、僕に取材すらしていない。それで闇が暴けるか。御上の徹底した冷静さが格好いい。

 自信家の神崎もその正義感の根拠が揺らぎだす。彼の書いた不倫暴露記事で、女性教師だけが辞めた。そのことがオープニングでおきた国家公務員採用総合職試験会場での刺殺事件とも繋がると御上は告げる。

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source : 週刊文春 2025年2月20日号