菅原経産相がメロンリストで追及を受ける最中、地元でジャガイモを配っていた大臣がいるという。よりにもよって法律を所管する河井克行法相だ。パワハラ、スピード違反も当たり前。さらに妻の参院選を巡って違法な買収疑惑まで。物証を入手した小誌記者は……。
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「慙愧に堪えない」
こう唇を噛み締め、神妙な面持ちで大臣辞任の思いを語ったのは、令和版「疑惑のデパート」菅原一秀前経産相だ。過去に選挙区内の有権者にメロンやカニなどを送っていたと小誌が報じたのは10月10日。その後国会で野党から追及を受けている最中に、今度は秘書が地元支援者の通夜で、2万円を入れた香典袋を渡していた。小誌が撮った写真が決定打となり、45日で閣外に去った。
まさにその頃、菅原氏と同じく初入閣した河井克行法相(56)の地元・広島の事務所に、北海道の吉川貴盛前農水相からジャガイモ1箱が届いた。秘書は克行氏の指示を受け、それを選挙区内に住む支援者のもとへ配ったという。
受け取ったとされる相手を直撃すると、「文春さんは何でも知っとる」と驚きつつも、否定した。ただ、こちらが何も言っていないのに、「河井さんは、前の農水大臣と懇意にされとるようで」と、なぜか送り主の名前を漏らすのだった。
その他にも、マンゴーやトウモロコシなど、贈り物が事務所に届くたびに、秘書は克行氏に問い合わせて指示を仰ぎ、選挙区内の有権者に配る。菅原氏の“メロンリスト”が批判を呼んでいる渦中でも、河井事務所では贈り物の中身や賞味期限を把握するためのリストが作成されていたという。
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source : 週刊文春 2019年11月7日号