『陽あたり良好!』(1980)
明条高校に進学した岸本かすみは、叔母が営む下宿「ひだまり」で個性豊かな男子高校生たちと一緒に暮らすことになる。「一生懸命な人を応援する」のが好きな高杉勇作に、ケンカしながらも次第に惹かれていき、アメリカに住む恋人村木克彦との間で揺れ動く。やがて勇作は、野球部に助っ人入部、ひだまりの仲間と甲子園を目指す。

僕が最初にハマったあだち充作品は、『陽あたり良好!』でした。2歳上の兄貴が読んでいまして、僕は小学5年生でした。
叔母が管理人をやっている下宿「ひだまり」に、高校1年生になる岸本かすみが引っ越してくる。かすみは、浅倉南をはじめ、あだち作品のヒロインに共通する清潔感があって、可愛くて、それでいてちょっと生意気なお姉さんみたいな感じで、兄貴しかいなかった僕には憧れの存在でしたね。
かすみを伊藤さやかさんが演じて、実写ドラマ化もされたんです。
それに「下宿」というのが何とも魅力的でした。だって普通の子どもは家族とだけ住んでいるわけで、そこに可愛い女の子がやってきて一緒に住むなんて、多感な少年には刺激的でしたね。
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source : 週刊文春 2025年5月1日・8日号
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