「今日は素晴らしい日だ」
バイデン大統領がそう語ったのは5月13日のこと。米疾病対策センター(CDC)は人口の約4割がコロナワクチンの2回の接種を終えたことを受け、「接種完了すれば屋内外を問わずマスクを着用しなくてもよい」という新指針を発表した。
ただ接種率は伸び悩んでおり、世論調査では25%が「接種しない」と回答。英調査会社によれば、SNS上で反ワクチン運動の流れを主導している人物が、ロバート・ケネディ・ジュニア氏(67)だという。
「その名の通り、アメリカを代表する名門ケネディ家の一員。父はロバート・F・ケネディ元司法長官、ジョン・F・ケネディ元大統領は伯父にあたります。ハーバード大を卒業し、ニューヨーク州の検事補を務めた後、弁護士に。ハドソン川の浄化に貢献し、全米に環境保護活動が普及するきっかけをつくり、その功績はタイム誌に『地球のヒーロー』と称賛された」(在米記者)
彼はここ1年「コロナワクチンは健康被害を及ぼす」と主張。「打つと追跡用チップを体内に埋め込まれる」などと偽情報を繰り返し発信してきた。
「コロナ禍で、都市封鎖などに反対して個人の選択の自由を標榜する右派の共感を呼び、SNSのフォロワーは100万人以上に急増。ロサンゼルスにハリウッド女優の妻と暮らし、セレブや環境愛護家、自然医療信奉者などのコミュニティーの中心に君臨し、講演会やパーティーを開催してきた」(同前)
彼はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏がコロナ禍を計画したと“陰謀論”を主張し、黒人層に接種を思いとどまらせる内容の動画なども投稿した。
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source : 週刊文春 2021年5月27日号