少し前、日経新聞で「就活解禁、でも企業の照準は2年生」という見出しの記事を見かけた。就活がどんどん早期化していることを伝える内容で、3月1日に3年生(現4年生)の就活が解禁されたばかりにもかかわらず、企業はすでに2年生(現3年生)をターゲットにしたインターンシップを行っているという。
この手の記事にはたびたび弊社の名前が出てくる。ここでも、サイバーエージェントが3月14日締切で2年生を対象としたインターンを募集していることに触れられていた。ルールを守らない会社と思われるのは嫌だけど、就活ルールはもうずっと昔から形骸化している。現在は政府主導になっているけど、かつては経団連主導で就活ルールが決められており、そこに属さない外資系やベンチャーがどんどん採用を早期化させていく現象が起きていた。我々はその代表格のように扱われがちなのだ。
私は起業前の前職で、新卒採用のコンサルみたいな仕事をしていたので、採用マーケットの事情にはもともと詳しい。営業に行った先の知名度や人気で劣る会社に対し、「人気企業が採用活動を始める前にセミナーやらないと来てもらえないですよ」「他社が内定出す前に先に出さないと辞退されますよ」などとアドバイスしていた。そう思うと、私は前職からすでに就活の早期化を煽っている戦犯だった。確かに、各企業が競うように我先にと採用を前倒しすれば、就活の早期化がどんどん進んでいくだけなので、何らかのルールが必要だと考えるのが普通だろう。
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source : 週刊文春 2025年5月22日号