日本人のフルーツ摂取量が、近年、減ってきている。しかし、その健康効果は野菜にも匹敵するという。春夏秋冬それぞれの旬のフルーツから、一年を通して食べられるものまで、最強の血管を作るための活用術を紹介する。
●高血圧と便秘はバナナを食え
●毎日リンゴ半分で動脈硬化を防ぐ
●みかん1個で糖尿病&骨粗しょう症を撃退
◾️下方浩史教授の「90歳まで健康長寿」
#1 血管を柔らかくする
#2 魚で骨と血管を守る
#4 完全なる朝食とは?
#5 骨を鍛える
#6 野菜で血圧を下げる
#9 1日4食で血流を整える
#10 糖尿病を防ぐ麺類の食べ方
#11 調味料で血圧を下げる
#12 今回はこちら
「近年、日本人のフルーツの摂取量が落ちています。値段の高騰に加え、特に高齢者は皮を剥くのが面倒になったという人も多い。しかし、フルーツには、血管をしなやかに保つ効果や老化防止、水分補給など、高齢者にとって様々な利点があります」
フルーツを巡る現状をそう語るのは、老年科専門医で、名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科の下方浩史教授である。

これまで下方教授は、40年以上に渡って老年病(高血圧症や糖尿病、動脈硬化などを指す)の研究を続けてきた。
その中で、フルーツがシニアの健康にもたらす恩恵を実感してきた。
「フルーツは体内の余分な塩分を排出するカリウムも多く含みます。そのため、高血圧症の予防のためにも野菜と同様にフルーツを摂ったほうがいいのです。また、フルーツには食物繊維が多く含まれているので、腸内環境が改善され、便秘の解消につながります」
さらに下方教授は、ビタミンの重要性を説く。
「フルーツから摂れるビタミンは抗酸化力が強い。そのため、免疫力の向上やがん予防にもつながる。そして、なんといっても動脈硬化の予防など、最強の血管を作るために欠かせない栄養素がたくさん入っているのです」
「90歳まで健康長寿」を目指すシニアにとって、まさにフルーツは必要不可欠と言える。
そこで、高齢者にとって最適なフルーツの選び方を紹介してゆく。
まず、シニアは1日にどれくらいのフルーツを食べるとよいのか。
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source : 週刊文春 2025年5月29日号
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