ついに立ち上がるときが来た。いまどうにかしないと餓死するおそれもある。

「大哲学者餓死! 食卓に食べるスペースがなく」という新聞の見出しが出て、あちこちから「どんな死に方なのか想像もできない」「知らなかった! ツチヤは大哲学者だったのか!」「本の売れ行き不振を苦に自殺したのではないか」といった声が聞こえてくるのが目に見えるようだ。

 食卓の空きスペースがなくなった。食卓は6年前に買った4〜5人用テーブルで、幼稚園児なら10人でも使えるし、大人でも立食なら50人は軽い(一部は廊下にはみ出るが)。妻と2人で使うには大きすぎるが、友人が来たときのために大きめのテーブルにしたのだ。だが友人がいないことを忘れていた。いまはわたし1人で使っているが、そのスペースすらない。

 食卓の上をさまざまな物が占拠しており、大作家が書類や本が山積みになった机に埋もれているのと同じ状態になっているのだ。

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source : 週刊文春 2025年6月26日号