ノートの表紙には夫の字で「AKAGI NOTE」と記されていた――。赤木俊夫さんの死から7年。財務省は雅子さんの求めに応じ、新たに9000ページに及ぶ文書を開示した。数多の記述を読み解くと、事件の“核心”が……。

「夫の字だ。間違いない」

 ノートの表紙に手書きされた「AKAGI NOTE」という赤い文字。見た瞬間、赤木雅子さんは確信した。くせがあって読みにくいけど自分にはわかる。久しぶりに夫に会えた気がして懐かしさがこみ上げた。防水性のある透明の袋と紙封筒で三重に包まれている。

 

「きょうは雨模様ですから濡れないようにしました」

 担当者の言葉に、財務省で夫のことが大事にされていると初めて感じた。同時に、開示文書の概要を記した書面も渡された。

「これは国会のえらい方にご説明する資料です」

 自分はえらくないけど、特別に渡すということだろうか?

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source : 週刊文春 2025年6月26日号